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第14回 ─ BRITISH BEAT

第14回 ─ BRITISH BEAT(3)

連載
Di(s)ctionary
公開
2007/05/31   13:00
更新
2007/05/31   17:52
ソース
『bounce』 287号(2007/5/25)
テキスト
文/小松崎 健郎

II それでは実際に聴いてみよう! その2

MANFRED MANN 『The Five Faces Of Manfred Mann』 EMI(1964)
実力派ならではのお洒落なR&Bで、当時のシーンを沸かせてくれたのがこのグループだった。ポップの色濃いヒット曲の他に、モッドでジャジーなナンバーも披露したことから、アイドル人気と玄人筋からの人気、その両方を獲得できたわけだ。

KINKS 『Kinda Kinks』 Pye/Castle(1965)
ビートルズ、ストーンズ、ザ・フーと並び、英国の〈4大ロック・バンド〉のひとつとして認知されてるのがキンクス。本作はセカンド・アルバムだ。フロントマンのレイ・デイヴィスが紡ぎ出した、英国の香りがふんだんに漂うオリジナル・ナンバーの素晴らしさといったらないね。

THE YARDBIRDS 『Having A Rave Up With The Yardbirds』 Epic(1964)
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ──いわゆる〈3大ギタリスト〉を輩出したことで有名だけど、バンドそのものも素晴らしい。特にシンガー、キース・レルフのハーモニカ・プレイがギターと互角に張り合っているあたりとか。

THE WHO 『My Generation』 Brunswick/Polydor(1965)
いまなお現役バリバリの彼らが放ったファースト・アルバムだ。この作品の偉大さがわからない生徒に単位はあげないよ。ポール・ウェラーのジャムだって、本校を卒業する時にはこのテキストを参照して、あの『In The City』を提出したくらいなんだからね。

THE PRETTY THINGS 『Get The Picture?』 Fontana(1965)
暮れなずむスウィンギング・ロンドンをモッズ風解釈で表現した一枚。現在ではガレージ・パンクの源流として高く評価されているプリティ・シングスだが、どうしてどうして多彩な表情。英国ロック創世記、その路地裏だ。


GEORGIE FAME & THE BLUE FAME 『Rhythm And Blues At The Flamingo』 Columbia(1963)
流麗なハモンド・オルガンと粋なヴォーカル、R&Bからスカに至るまで独自の咀嚼によってロンドンの若者を魅了しまくった男の初アルバムで、これぞ正真正銘のライヴ盤。ヒップという言葉は彼のためにあるね。