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第21回 ─ 栄光のアトランティック(その2)

ESSENTIALS 多様性を深めた名盤たち その2

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2007/04/12   15:00
ソース
『bounce』 285号(2007/3/25)
テキスト
文/出嶌 孝次、林 剛

BLUE MAGIC 『Blue Magic』 Atco/ワーナー(1974)
この時代のフィリーを代表するヴォーカル・グループの傑作ファースト・アルバム! 下掲のメイジャー・ハリスやシルクにカヴァーされ、クリス・ブラウンやシリーナ・ジョンソンのネタ使用も話題になった超スウィートな全米No.1ヒット“Sideshow”を筆頭に、“Stop To Start”や“Spell”などファルセット・リードを駆使した悶絶級の甘茶スロウがギッシリ。軽快なアップ“Look Me Up”での身のこなしも華麗だ。マストです。
(出嶌)

MAJOR HARRIS 『My Way』 Atlantic/ヴィヴィド(1974)
デルフォニックスに在籍していたシンガーによるソロ・デビュー作。プロデュースを手掛けたボビー・イーライをはじめ、従兄弟のノーマン・ハリスらMFSBの面々がバックアップした本作は絶頂期のフィリー・サウンドを浴びて録音され、セクシーなバラード“Love Won't Let Me Wait”などをシルキーかつビターな歌声で歌っている。彼はこの後、ブルー・マジックやマージー・ジョセフと共演した。
(林)

SPINNERS 『New And Improved』 Atlantic/ワーナー(1974)
70'sアトランティックのソウル・ヴォーカル・グループでもっとも大きな成功を収めたスピナーズ。前2作に続いて本作もトム・ベル制作のフィリー録音で、故フィリップ・ウィンや先日逝去したビリー・ヘンダーソンを中心に、ポップで流麗な楽曲をマイルドに歌っていく。ディオンヌ・ワーウィックとの“Then Came You”や後にR・ケリーがカヴァーする“Sadie”など、その曲からも誠実さが感じられる。
(林)

JOHNNY BRISTOL 『Bristol's Cream』 Atlantic/ワーナー(1976)
ジョニー&ジャッキーなるデュオでアンナからデビューし、モータウンの専属ソングライターとしての活躍を経て、74年にMGMから念願のソロ・デビューを果たしたジョニー・ブリストル。アトランティック移籍第1弾となる今作では、レイ・パーカーJrやジェイムズ・ギャドソンら西海岸の敏腕プレイヤーたちが洒脱なムードを存分に演出。AORファンにも聴いてほしい珠玉のメロウ・ソウル集だ。
(出嶌)

THE TRAMMPS 『Disco Inferno』 Atlantic/Collectables(1976)
フィリー・ソウルとディスコを橋渡しし、アトランティックをディスコ・ムーヴメントに導いたグループと言っていいだろう。土曜の夜をフィーヴァーさせた“Disco Inferno”を含むアルバムで、大半が6分以上の長尺曲だ。MFSBの一員でもあったリーダーのアール・ヤングによるハウシーなドラムス、リードを取るジミー・エリスのカスレ声の熱唱など、恐ろしいほどの勢いで畳み掛けてくる。
(林)

CHIC 『Chic』 Atlantic(1977)
ディスコ・ブームに乗っていきなりブレイクし、この後にはアトランティック史上最高のヒット・シングル“Le Freak”を叩き出すことになるファンク・バンド。ナイル・ロジャースの軽快なリズム・ギターとバーナード・エドワーズのベースラインとのグルーヴィーな絡みは、“Dance Dance Dance(Yowsah, Yowsah, Yowsah)”や“Everybody Dance”などのヒット・ナンバーを収めたこのファースト・アルバムの時点で、すでに完成されている。
(出嶌)


NARADA MICHAEL WALDEN 『I Cry, I Smile』 Atlantic(1978)
ジャズ出身のドラマーで、ブラコン系クリエイターとしてもステイシー・ラティソウなどを手掛けたナラダ・マイケル・ウォルデン。このセカンド・アルバムにはハービー・マンがフルートで参加しているのがアトランティックらしくもあるが、ジャズ、ソウル、ロックを絶妙にブレンドしたフュージョン感覚は70'sニュー・ソウルの進化版という感じだ。アレンジも緻密。ナラダ自身の歌はAORシンガー風か。
(林)

THE TEMPTATIONS 『Here To Tempt You』 Atlantic/ワーナー(1978)
モータウンを(一時)離脱したテンプテーションズがアトランティックから放った第1弾アルバム。MFSBのノーマン・ハリスとロニー・ベイカーが制作にあたり、フィリー製のオケをバックに軽快なダンサーからスロウ・バラードまでを伸び伸びと歌っている。91年にソロ・アルバムを出すルイス・プライスがいたのもこの時期だ。環境は変わっても黄金のハーモニーは不変。いまこそ再評価したい。
(林)

STACY LATTISAW 『Let Me Be Your Angel』 Cotillion/ワーナー(1980)
12歳でデビューした天才少女シンガーがその翌年に放ったセカンド・アルバム。ナラダ・マイケル・ウォルデンの旗振りによるチャキチャキしたブラコン・アプローチが実にポップで若々しく、アップにおける伸びのある歌声がマイケル・ジャクソン風に聴けるのもおもしろい。幼さを切なさに転化したスロウ“Let Me Be Your Angel”も素晴らしい。垢抜けないジャケに入手を躊躇した人は大損しますよ。
(出嶌)

JOHNNY GILL 『Johnny Gill』 Cotillion/ワーナー(1983)
上掲のステイシーとハイスクールの同窓だったことでデビューの機会を得た早熟なティーン……あのジョニー・ギルのデビュー・アルバム! 好スロウの“Thank You”、ほとんどルーサーな“Every Radio”、レーベルの大先輩であるサム&デイヴのカヴァーなど、〈16歳の身体に30歳の歌唱力〉という触れ込みを十分に実証する歌が凄い。マルチ・ミュージシャンぶりを発揮して弾きまくり、叩きまくる“I Love Makin' Music”も楽しげ。
(出嶌)

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