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第21回 ─ 栄光のアトランティック(その2)

第21回 ─ 栄光のアトランティック(その2)(2)

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2007/04/12   15:00
ソース
『bounce』 285号(2007/3/25)
テキスト
文/林 剛

新しいソウルへ向かって

 同じ頃、ロバータと大学時代の同窓生だったダニー・ハサウェイが、サックス奏者であるキング・カーティスの紹介でアトランティックに入社する。その後ダニーのセッションではキングの演奏隊であるキングピンズに参加していた面々(コーネル・デュプリー、リチャード・ティー、バーナード・パーディ、チャック・レイニー、ラルフ・マクドナルドなど)が起用され、ジャズに根差す彼らの洗練された演奏が70年代アトランティックの音となっていく。そしてそれらをまとめ上げていたのがアリフ・マーディンであり、彼はさまざまな音楽を交配させながら、ダニーのほかアレサ・フランクリンやマージー・ジョセフらを新しいソウルの世界へと導いていった。

 とはいえ、70年代以降のアトランティック(及び傍系レーベルのアトコやコティリオン)は、かつてジェリー・ウェクスラーがスタックスを獲得したように、ディープなソウルへのこだわりも失っていなかった。それはベティ・ライトらがいたアルストンやキング・フロイドが属したチムニーヴィルといったディープ・サウスのソウル・レーベルを配給したり、シカゴのダカーを配給してタイロン・デイヴィスを送り出していたことなどからも明らかだろう。加えて、お膝元のNYを中心にパースエイダーズなどのソウル・ヴォーカル・グループの獲得にも乗り出し、当時勢いづいていたフィラデルフィア・ソウルにも注目した。フィリーに関しては早い段階でウィルソン・ピケットをギャンブル&ハフと組ませていたが、その後トム・ベルが手掛けたスピナーズを大当たりさせると、これらに関わっていたMFSBのノーマン・ハリスはブルー・マジックやトランプスらにヒットをもたらし、そんなフィリー・ブームを受けてベンE・キングやテンプテーションズまでもがフィリー録音作を発表するようになる。

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