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第2回 ─ 味噌と和尚とスコッティ・ブラザーズ

連載
JAMES BROWN IS NOT DEAD
公開
2007/04/05   16:00
更新
2007/04/05   18:32
ソース
『bounce』 285号(2007/3/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

現在にまで至るJB像を世界中に定着させた、重要な作品たちを再評価してみよう!


  普通に暮らしてるだけなのに、あちこちでジェイムズ・ブラウンに出くわす春の訪れ。徹夜する際のお供に欠かせないのはカップ麺だが、筆者のお気に入りはもちろんカップヌードルの〈MISO〉である。覚えてる人もいるだろうけど、“Sex Machine”に乗せてJBが〈ミソッパ!〉と歌うTVCMで登場した商品なんだ。奇しくも昨年11月からふたたび店頭に並ぶようになったのは偶然とは思えないよな……ってことで、今回は〈MISO〉などによってJBのポピュラー化が推進された時代、約10年間に渡るスコッティ・ブラザーズ時代(85~96年)の作品を紹介しよう。前号では50年代から順番に紹介していくフリをしてたけど、JBの音楽は過去も未来もループしまくってるから、順番なんか関係ねえんです。

 84年にアフリカ・バンバータとの“Unity”を発表して、ストリートの新世代からの支持を固めたJBは、映画「ロッキー4~炎の友情」(85年)の劇中で披露したダン・ハートマン制作の“Living In America”を大ヒットさせて、完全なるカムバックを果たした。同時期に過去作のCD化が始まったこともあって、それまでJBを知らなかった人たちもこの偉大な存在に親しみを抱くようになったわけだ。この時代のJBはポップすぎるという人もいるけど、より人懐っこいスタイルで彼の凄みをたくさんの人にわかりやすく届けたこの時代は非常に重要だし、それこそがJBの望んだことだったんだよね。
▼JBのスコッティ・ブラザーズ時代を支えた面々の作品。