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第10回 ─ ROCK'N'ROLL

第10回 ─ ROCK'N'ROLL(3)

連載
Di(s)ctionary
公開
2007/02/15   22:00
ソース
『bounce』 283号(2006/12/25)
テキスト
文/小出 斉

II それでは実際に聴いてみよう! その2

JERRY LEE LEWIS 『18 Orginal Greatest Hits』 Sun/Rhino 
エルヴィスに続きサンから登場。叩きつけるようなピアノ、ピアノの上に乗るなどの狂気を孕んだパフォーマンスでも人気を博した彼こそ元祖パンクスだ。70歳すぎて発表した新作も驚異だが、まずは“Great Balls Of Fire”などの50年代録音を。切れまくりです。

CARL PERKINS 『Original Sun Greatest Hits』 Sun/Rhino 
パーキンスもまた、エルヴィスのライヴァルとしてサンから登場。よりカントリー~ロカビリー色を強く保ってはいたが、“Blue Suede Shoes”などギターも冴えた名曲多数。初期のビートルズもパーキンスの曲を多くカヴァーしている。

BILL HALEY & HIS COMETS 『The Best Of Bill Haley & His Comets』 MCA 
カントリー畑出身ながら、ルイ・ジョーダンなどの影響でいち早くリズム&ブルースを採り入れて新時代に向かい、成功を手にした彼。映画「暴力教室」で使われた“Rock Around The Clock”はまさに歴史的名曲。見た目は冴えないが……(泣)。

EDDIE COCHRAN 『Somethin' Else :The Fine Lookin'』 Razor & Tie 
ザ・フーなどに受け継がれた“Summertime Blues”や“C'mon Everybody”での元祖パワーコード・リフの斬新さ&カッコ良さったら! ギタリストとしてもさらなる可能性を秘めながら、60年のイギリス・ツアー中に交通事故死。わずか21歳だった。

BUDDY HOLLY 『From The Original Master Tapes』 MCA
黒縁メガネで甘いマスク――そんな学級委員的風貌で、純真無垢な歌声を聴かせたホリーだが、みずから作曲もこなし、サックスやピアノなしのギター・バンド編成を作り出すなど、録音技法でも進んだところを見せた革新者だった。短い活動期間からの珠玉の名品。


GENE VINCENT AND HIS BLUE CAPS 『Gene Vincent And His Blue Caps』 Capitol 
ロックンロールといえばリーゼントに革ジャン。そんなイメージを決定付けたのが、“Be Bop-A-Lula”の一発ヒットで記憶に残るジーン・ヴィンセント。イギリスに一時移住し、高い人気を誇った。