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第10回 ─ ROCK'N'ROLL

第10回 ─ ROCK'N'ROLL(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2007/02/15   22:00
ソース
『bounce』 283号(2006/12/25)
テキスト
文/小出 斉

II それでは実際に聴いてみよう! その1

LITTLE RICHARD 『The Essential』 Specialty
強烈なオカマ・キャラでも広く知られるが、それも含めてロック・ヒストリーの中でももっともエキセントリックかつアナーキーなシンガー/ピアニストである。55年の初ヒット“Tutti Frutti”で聴ける冒頭の意味不明なシャウトこそ、ロックンロールの本質なり。

FATS DOMINO 『Rock And Rollin+This Is Fats Domino』 Collectables 
49年にデビューしたニューオーリンズのピアニスト、ファッツ・ドミノ。芸名どおり四角く刈り上げたヘアスタイルがお茶目だが、音楽も〈ロック〉としては実にゆったりまろやか。その味が老若男女に受けて、放ったヒットは61曲(!)の国民的歌手なり。

BO DIDDLEY 『His Best』 Chess/MCA 
トレードマークは縁の太い眼鏡と変形ギター(四角が代表的)、そしてワン&オンリーなジャングル・ビート。ブルース+ゴスペルを基盤にしつつ、ラテン味も加えたそのビートは一大発明品である。その後もストーンズからボ・ガンボスまでと、世界各国に広まっていった。

THE COASTERS 『The Coasters Collection -Yakety Yak』 WSM 
ドゥワップ~ヴォーカル・グループもロックンロールと切り離せないところ。彼らはブルースの味も残しつつ、軽くてコミカルな曲でブレイクし、時代の波に乗ってみせた。本作は59年のロックンロール賛歌“That Is Rock And Roll”を収録したベスト盤。


CHUCK BERRY 『Berry Is On Top』 Chess/MCA(1959)
チャックなくして、ロックンロールなし。本盤は“Johnny B. Goode”や“Carol”など、代表的ヒット曲満載の3作目。黄金のギター・リフ~ビート、若者の生活を反映した歌詞――と、頭と身体の両方にアピールしたのがチャックの凄さ。でもノリは軽いのよ。

ELVIS PRESLEY 『Elvis Presley』 RCA(1956)
54年にメンフィスのレーベル、サンから“That's Allright”で衝撃的なデビューを飾ったエルヴィスの、メジャー入りしての初アルバム(現行CDは“Heatbreak Hotel”などのシングルを追加した充実盤)。勢いだけでなく、色気も感じさせるのには脱帽。