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第22回 ─ ゲスト:山本ムーグ(Buffalo Daughter)

第22回 ─ ゲスト:山本ムーグ(Buffalo Daughter)(2)

連載
月刊太田・ダンディ食堂 
公開
2006/03/30   16:00
更新
2006/07/20   19:24
テキスト
文/羽切 学

太田:お店で歌うの?

ムーグ:一時、下北の店にハマってて。大好きな店ができて(笑)。選曲がいいんですよ。割と自分に合ってて。

太田:今のカラオケは洋楽も多いですよね?

ムーグ:うん。そこにいろんな知り合い集めて、人を詰め込んで。

太田:みんな歌います?

ムーグ:意外とね(笑)。最初は戸惑ってるんだけど。

太田:その選曲とかでその人となりがわかりますよね。

ムーグ:だからクラブに行って一緒に遊ぶよりも、深くコミュニケーションできるなって思った。で、一応ルールがあって人が歌ってる時は選曲しちゃだめなの。ちゃんと聴く。

太田:それ大事だね。

ムーグ:あとレコード会社の人に聞いたんだけど、海外のミュージシャンが来日するとカラオケ行きたがるんだって。やっぱり面白いらしい。自分達の曲があるとすごい喜ぶし。しかも勝手に映像付いてるし(笑)。だから意外と……最先端かも(笑)。

太田:(笑)。歌うことにハマったきっかけはなんだったの?

ムーグ:最初、夜の11時くらいに友達から電話かかってきて。そうしたらなんか騒がしいところで。「何してるの?」って言ったら「カラオケ」って言われて。それがすごい楽しそうで吸い寄せられて(笑)。それで行ったんですよ、カラオケに。そうしたら〈Buffalo Daughterの人が来たから、面白いから歌わせてやろう〉ってことになって。それと小田島等くん(デザイナー)と遊んでた時に、彼はお酒飲まないから夜行く場所がなくて、なんとなくカラオケに入って。でも歌うわけでもないから、マイクだけ使って〈笑っていいとも〉ごっこみたいなことやったり。二人で(笑)。そんなことしてたらカラオケ屋さんってすごい便利だなって思って。静かだし、平日とか安いし。曲の検索にもいい(笑)。

太田:でも選曲悩むよね~。

ムーグ:いや、それはまだ情報にとらわれてるんですよ。ここで何を歌ったらウケる、とか(笑)。そういうのじゃないから! 歌謡曲でもなんでもいいんですよ。

 自分がやってみてそのすごさを感じることって多いです。スポーツ、料理の味、文章……。よく知ってるようでいざやってみると自分のイメージ通りいかない。その感覚は一歩自分が踏み込んだから見えてくる世界とでも言いましょうか。

太田:幸せを感じて生きていきたいよね。

ムーグ:インターネットってデカいよ。昔だったら、アマチュアのミュージシャンが作品を発表したいと思ったら、デモテープ作って、それを一生懸命配ったりしなきゃいけなかったのが、今だとウェブ持ってそこにアップしちゃえばいいんだから。すごい幸せじゃん、って思ったんですよ。突き詰めたら、コミュニケーションのやり方にすごい可能性があって。人と話すと救われることってあるじゃないですか? 〈俺ってそんなに嫌われてないんだ〉とか(笑)。

太田:mixiとかもやってるんだ?

ムーグ:やってますよ。今回作った〈www.euphorica.info〉でもBBSみたいなのやってますしね。何が面白いかっていうと、日記とか公開してるじゃないですか? 俺はこうだ!っていうんじゃなくて、それに対して他の人が介入してきて自分の日記をみんなで共有していく感じが今までなかったと思った。ホントはないんですよ、俺はこう思うぜ!なんてことは。偉そうなことはなくて、投げかけて、話し合いたいんですよね。そういう風になってきてますね。

太田:オープンですね。

ムーグ:単純に楽しいですよ。そういう共有するようなことに可能性を感じてますね。今回ジャケットをおりがみにしたのもそういうことで。買った人が自由にやってくれていいの。


折り紙ブルー・ヴァージョン


折り紙グリーン・ヴァージョン


折り紙ムラサキ・ヴァージョン

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