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第14回 ─ 夏の終わりの楽園フェス〈RAW LIFE〉駆け足レポ!!

徒然なるチラ見コラム 1~ オーサカ=モノレール、DEV LARGE、二見裕志、SHIRO THE GOODMAN & モユニジュモ、クボタタケシ、MOODMAN他他編

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 04
公開
2004/09/24   15:00
更新
2004/09/28   11:35
テキスト
文/内田 暁男


瀧見憲司

 マーシーの サード・ソロ・アルバム『RAW LIFE』は最高だよなぁ……とか思いながら夢の島マリーナに到着したのは前夜祭の22時すぎ。さっそく〈GRASS STAGE〉のPEECHBOY→EYEの神が降りてきたかのようなDJを堪能。〈RAW STAGE〉のHANGERの異常なジャグリングDJ→DOEL SOUND FORCEによる狂乱の全裸マイアミ・ベースDJに驚愕。そして〈GRASS STAGE〉では井上薫が最新ミックスCD『ageHa vol.05』さながらにトライバルでハウシーなプレイを披露。洗練されつつも土臭いという微妙なサジ加減が素敵です。続く瀧見憲司がデスなハウスを連射しつつも、ドアーズの“Rider's On The Storm”を4つ打ちに乗せてるとこぐらいで右手の東京湾沿いから朝日が昇ってきたときは感動……しつつも体的にピーク。西海岸の匂いを放つ〈CAFETERIA〉でのCHIDAのユルユル・ハウスDJを聴いて小休止&……。


SHIRO THE GOODMAN & モユニジュモ

 で、2日目。スクービードゥー終わりにオーサカ=モノレールをチラ見。ホーン隊も含めた大編成ながら、派手なアレンジに逃げることなく、ソリッド&ミニマムな地獄ジャングル・グルーヴ絵巻でサイコー。ひたすら反復される渋いグルーヴの刻みが、徐々に体を突き動かしていく感じ。クール! そして〈CAFETERIA〉でのDEV LARGEのDJ終盤にも駆けつける。こちらもド渋な7インチDJセットで、ソウルフルなレア・グルーヴを繋ぎまくり。レニー・クラヴィッツの“It Ain't Over 'Til It's Over”が飛び出すあたりもニヤリです。そして秘かに楽しみにしてたのが続く二見裕志。イタロ・ディスコ攻めかと思いきや、レアでスカスカなジャズ、ファンク、リズム&ブルース、モンド・ミュージックなどが絶妙のタイミングで繋がれてヒートアップしていく誰とも違う極上DJプレイ!!!〈ヘンな曲ばっかかけるなぁ〉ってニヤニヤしながら、ハードコア・ヴァイナル・ジャンキーに踊らされまくりました。その後〈RAW STAGE〉でのSHIRO THE GOODMAN & モユニジュモへ。ブレイクコアのうえにダブ処理されたモユニジュモの高音ラップが乗っかるフリーキーなスタイルが脳内をジワジワとおかしくする感じで、いやー気持ちええ。cjammbon後に再度〈RAW STAGE〉へ戻るとクボタタケシのDJ終盤戦。ポーグス“If I Should Fall from Grace With God”などをはじめクボタ印のルーディーなパンク~レゲエ~スカの応酬でフロアの狂い方も尋常じゃありません。で、そんな最高潮のフロアをさらに最高潮にしたのが我らがMOODMAN!!! MCのひとり宇川直宏の声を合図に怒濤のハウス・ビートがサディスティックに連打されまくり、ひとときたりとも休ませてはくれません。隣ではDOEL SOUND FORCEのみなさんが無意味に上半身裸で激ダンスしてます。中盤では宇川直宏がIDチェックを厳格化するなどナイトライフをムダに制限する石原都知事をディスりまくり、ダブ・エフェクトをかましながら「次回都知事選にはMOODMANに清き一票を!!!」と絶叫したときには天国的な一瞬が訪れた気が。絶頂を塗り替え続けるDJに、殺される……と思いながら踊り続ける体。SとMの両極のなかで、パーティー・アニマルたちが一気にトランスしていく様が、〈RAW LIFE〉の終幕にふさわしい狂乱ぶり。どこでやろうが来年も行きます!!

▼上記出演アーティストの作品

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