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第28回 ─ ニュー・ジャック・スウィング

転生を繰り返すニュー・ジャック・サウンド

連載
Discographic  
公開
2004/05/13   13:00
更新
2004/05/13   19:11
ソース
『bounce』 253号(2004/4/25)
テキスト
文/狛犬

 例を挙げればキリがないほど、NJS時代のサウンドはさまざまな形で引用されているし、カヴァーやサンプリングの例もやたら多いのだが、ここでは主にNJSから10年以上のち=90年代末からの動きについて紹介しておこう。やはり本家テディの関わった曲は人気が高く、イン・シンクはテディ本人のプロデュースでジョニー・ケンプ“Just Got Paid”をカヴァー。同曲はコラプトもラップ・カヴァーしている。そのコラプトは仲間のダズとボビー・ブラウン“My Prerogative”のカヴァーもしているし、モロにNJSをアイドルに育った世代なのだろう。アイドルといえば、アッシャーはライヴ盤でボビー・ブラウンのメドレーをやっていたりするし、ダンス・パフォーマンスに主体を置くアーティストにとってNJSは基本中の基本(日本だとJSBやDA PUMPも……)なのに違いない。一方、ルーンが“I Like”ネタの“Things You Do”を披露し、アン・ヴォーグが“Piece Of My Love”をカヴァーするなど、最近はガイのリサイクル例が目立っている。本当にキリがないんです。