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インタビュー

EGO-WRAPPIN'の輝かしいここ最近の活動をプレイバック!

 

EGO-WRAPPIN'のここ数年の歩みを振り返って、まず思い出されるのは(いきなりバンドではないが)中納良恵のソロ活動だろう。2007年作『ソレイユ』は彼女のピアノ弾き語りを元に、LITTLE CREATURESの面々や鈴木惣一朗、向井秀徳らを招いた上質なシンガー・ソングライター作品だった。その親密度の高い音の世界は、本隊での煌びやかなサウンドと裏表一体とも言えそうだ。そして2008年にはユニットの12年の歴史を初のベスト盤という形で総括。〈静と動〉をコンセプトにした2枚組で、鮮烈で芳醇なサウンドの変遷を通して、EGO-WRAPPIN'独自のスタイルと立ち位置を改めて提示してみせた。

2009年からは、大阪時代から活動を共にするバンド=THE GOSSIP OF JAXXとの連名で活動するようになり、セルフ・タイトルのアルバムをリリース。より自由かつ多彩になった作風の元、ディープで刺激的なサウンドを獲得している。

そして2010年に入ってからは、須永辰緒がプロデュースした『TATSUO SUNAGA presents Club Jazz Digs Lupin The Third』で“ルパン三世・愛のテーマ”を妖艶なジャズに仕立てたかと思えば、森雅樹は冷牟田竜之(元東京スカパラダイスオーケストラ)の新プロジェクト=DAD MOM GODに参加し、スリリングなビートの上でいつになくダーティーなギターを刻んでいたりなど活躍の幅を広げている。ちなみに、『SURE SHOT』でBRAHMANがカヴァーした“Nervous Breakdown”は2000年作『色彩のブルース』に収録されているので、未聴の人はこちらも併せてチェックしよう。

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、中納良恵の2007年作『ソレイユ』、EGO-WRAPPIN'のベスト盤『BEST WRAPPIN' 1996-2008』、EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXXの2009年作『EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX』(すべてトイズファクトリー)、2010年のコンピ『TATSUO SUNAGA presents Club Jazz Digs Luping The Third』(ビクター)、DAD MOM GODの2010年作『Poems like the Gun』(Sexy Stones)、EGO-WRAPPIN'の2000年作『色彩のブルース』(RD)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年05月23日 18:30

更新: 2010年05月23日 18:38

ソース: bounce 321号 (2010年5月25日発行)

文/鬼頭隆生

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