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インタビュー

UGK(2)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年09月13日 22:00

ソース: 『bounce』 290号(2007/8/25)

文/Masso 187um

自分たちの音楽に誠実でいること

 さて、5作目にしてグループ名をタイトルに冠した『UGK : Underground Kingz』は、ピンプの件もあったり、完成後も幾度となくリリース延期の憂き目を見たりと紆余曲折があったのだが、2005年に続くテキサス・イヤーと噂される今年にズレ込んだのは、ある意味では良かったのかもしれない。テキサス産の注目アルバムといえば、既発のリル・フリップやポール・ウォール、タム・タムらだけじゃなく、マイク・ジョーンズやスリム・サグ、トレイ、そしてカミリオネアの新作もラインナップされているのだが、真打ち中の真打ちは何と言ってもこのUGKのアルバムということになるだろう。追い風も吹きまくっている。

  「凄く喜ばしいことだね。俺たちががんばってきた成果でもあるし、それまで陽の目を見てこなかったぶんを取り返してるって感じだな。とにかく素晴らしいことだと思ってるよ」。

 その溜まりに溜まったモノをすべて吐き出したかのように、今作は2枚組全29テイクという凄まじいヴォ
リュームになっている。先行カット曲に参加したスリー6マフィアやアウトキャストをはじめ、今作にはレジェンドの帰還を祝うかのような錚々たる面々がゲストとして参加している。しかしこの多勢なゲストの参加が、UGKサウンドを薄めているワケではまったくナイ。

「制作自体はピンプCが服役する前に開始していたんだ。だから6、7年前だな。予期せぬことが起こる時もあるけど、物事のほとんどには必ず理由があるモンなんだろう。このアルバムはセルフ・タイトルで、俺たちの原点回帰といえる作品なんだ。ストリートで成功を狙っていた時代に立ち返るってことさ」。

 そのセリフがマジだってことを裏付けるかのように、本作からのリード・カットには南部スメルを放ちまくった“Stop-N-Go”と“The Game Belongs To Me”をチョイス。他にも今作には、ドッシリとした根っこを地に下ろして揺らぐことのない彼らならではの、さまざまなタイプの楽曲が収録されている。バンが先にコメントしたクールGとケインが参加した“Next Up”(プロデュースはマーリー・マール!)、アウトキャストが参加してイメージをガラリと変えた先行リカット曲“Int'l Players Anthem(I Choose You)”、トゥー・ショートを招いて彼のクラシックをリメイクした“Life Is 2009”などの意外な楽曲もあって、ファン層をさらに拡大するのは間違いないはずだ。当然サウス愛も忘れておらず、復活に際してはスカーフェイスを筆頭にリック・ロス、リル・ジョン、スリム・サグ、Z・ロウらが精度の高い援護射撃で手堅くサポート。なかでも早くからリークされていた“Quit Haitin The South”(ウィリー・D、チャーリー・ウィルソンが参加)は各方面で話題を呼んでいるのだが、タイトルからイメージされるネガティヴさを彼らは微塵も感じさせない。

「俺たちは自分たちのしていることに誠実でいるし、愛情を持ってるんだ。前の世代の人間には敬意を払っているし、彼らが作ってきたベースを次のレヴェルに押し上げたいと心から思ってる。俺たちの持ち得る限りの愛情を注いでいるんだ。いつかは他の人間からもリスペクトされるような功績を残せるようになりたいね」。

 そんなセリフからも、UGKがいまもストリートで厚く支持され、多くのアーティストからのリスペクトを受ける由縁がわかってもらえるはずだ。
▼『UGK : Underground Kingz』に参加したアーティストの作品を一部紹介。


このたびリイシューされたクールG・ラップ&DJポロの編集盤『Killer Kuts』(Cold Chillin'/Traffic/OCTAVE)

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