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インタビュー

Coldplay(2)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年09月05日 15:00

更新: 2003年02月13日 12:11

ソース: 『bounce』 235号(2002/8/25)

文/岩田 祐未子

世界中が待ち望んでいた最新アルバム

96年の結成時、ロンドン大学の同級生だった4人の日常は、『Parachutes』の成功によって文字どおり劇的に変化した。

「目覚めると〈一体どうなってるんだろう〉って毎日のように思う。今の僕らが置かれている状況はかなり特殊だけど、自分の人格は変わっていないと信じたい。これが当然だなんて思う人間にはなりたくないんだ。なるべく淡々と日々を送るよう心がけてるよ」(ウィル・チャンピオン、ドラムス)。

「初めはすごく戸惑ったけど、ふと気づいたんだ。僕らはいい音楽を創りたいだけなんだな、って。憧れてたアイドルワイルドのロディやエコー&ザ・バニーメンのマック(イアン・マッカロク)に会えたときは夢じゃないかと思ったけど、実際に会ってみて、彼らも僕らと同じなんだ、ってわかったしね」(クリス・マーティン、ヴォーカル)。

名声なんて何の意味もない、と言い切る彼らの潔さは、新作のプロダクションにも表われている。約2年ぶりのリリースとなるアルバム『A Rush Of Blood To The Head』は、前作と同じ機材を用いて制作された。彼ら4人とエンジニアのケン・ネルソンとの共同プロデュースも変わらずだ。

「技術的には何も変化してないんだよ。みんなでシンセをいじっているうちに生まれた素材も使ってるし。以前より個々のベスト・プレイを引き出せるようになっただけさ。おかしな話だけど、創りこんだトラックほど後から問題が出るものなんだ。結局、余計なものは削ぎ落としたほうがいいトラックが出来る。ただし、そのためには何を削って何を残すべきかっていうヴィジョンが必要だ。僕らはそのコツをうまく掴んでるんだと思う」(ガイ・ベリーマン、ベース)。

 今作で改めて感じた彼らの魅力のひとつは、屈託のなさだ。『A Rush Of Blood To The Head』は、唐突なピアノの連打で幕を開ける。

「アコースティックだと思われてるバンドが、イントロから景気よく始まる曲をやったらおもしろいんじゃないかって思って。気品とか美しさのかけらもないよね。サルが大勢でバンバンバンバンって叩いてるみたいでさ」(クリス)。

 このオープニング・ナンバー“Politik”は〈Politik〉と綴られているのだが(通常〈k〉は付かず〈c〉になる)、その理由も「ロシアっぽい感じが気に入ったから。そんなんじゃダメかい?」とクリスは笑う。母国イギリスでシングルになった“In My Place”のプロモ・クリップに至っては「カイリー(・ミノーグ)の振り付けをパクっている」らしい。

「内緒にしておいたほうがよかったかなぁ。よ~く見るとわかるよ。実は、カイリーが今回のアルバムのきっかけのひとつになってるんだよ。制作に入った頃、ちょうど彼女の“Can't Get You Of My Head”がリリースされたばかりで、この曲のプロモ・クリップを見て〈こんな風にライヴで踊れる曲が何曲かあったらいいな〉ってひらめいたんだ」(クリス)。

 また、カントリー・テイストのラヴソング“Green Eyes”のギターは、昔のジョニー・キャッシュを意識したという。

「ツアーで長い間アメリカに滞在しているうちに、ガイがすっかりカントリー・ミュージックにハマっちゃってね。ハンク・ウィリアムスのカヴァーなんかもやってみたんだよ」(クリス)。

ほかにも、ジョージ・ハリスンの“Isn't It A Pity”にヒントを得てコード進行が浮かんだという“The Scientist”や、アルバムの完成直前にイアン・マッカロクから「4分の3拍子の曲は入れたほうがいいよ」とこっそりアドヴァイスされて慌てて書き上げたという“A Whisper”(〈Whisper〉には〈内緒話〉の意味もある)など、興味深いエピソードには事欠かない。

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