アメリカ建国200年を記念したデル・トレディチの大作に、同国国歌を始めとする秘蔵音源をカップリングしたシカゴ響のレア録音集!
《ファイナル・アリス》はルイス・キャロルの名作「不思議の国のアリス」を題材に作曲されたユニークな現代作品。所謂「アリス連作」の1作品で、当アルバムは初演の4年後である1980年の収録です。全ての面において表現力豊かなシカゴ響をバックに、デル・トレディチの特色であるサックス、バンジョー、マンドリン、アコーディオンからなるフォーク・グループが加わります。そしてヘンドリクスが超絶技巧を全く感じさせない技術と、作品に共感しきった神秘的な存在感を示すことで、この摩訶不思議な世界を見事に音画化することに成功しました。
因みにデル・トレディチは、《ファイナル・アリス》の大成功を受けて、この作品で一旦完結した「アリス連作」にもう1曲《夏の日の想い出》~「少女アリス 第1部」(1980)を作曲しました。上演に一晩を要する大作のこの第1部はスラットキン&セントルイス響により、1982年に録音、ノンサッチよりリリースされました。アメリカにおける「不思議の国のアリス」の熱狂的人気振りがどれほどのものであったかを窺い知ることができるでしょう。
カップリングは1986年、アメリカン・フットボール大会の最高峰スーパー・ボウルで優勝を果たしたシカゴ・ベアーズを讃え録音された、「アメリカ国歌」「星条旗よ永遠なれ」の2曲です。アメリカでは当時12インチ・シングルとしてリリースされました。国内盤はショルティ&シカゴ響の「チャイコフスキー作品集」の初回盤ボーナス・トラックとしてCD化されただけの超レア音源です。ヒリス率いるシカゴ響合唱団の圧倒的なアンサンブルが光る「アメリカ国歌」は必聴です。
没後10周年のショルティ&シカゴ響による、DECCA秘蔵の豪華録音集!
タワーレコード(2009/04/08)
《ファイナル・アリス》は、アメリカ建国200年祭を祝って連邦芸術基金の委嘱でシカゴ交響楽団のために作曲され、1976年10月7日、同楽団の定期において初演された。曲は初演を振ったサー・ゲオルグ・ショルティに捧げられている。楽器編成は非常に大きい・・・・《ファイナル・アリス》は、「不思議の国のアリス」の最後の2章・・・・において、劇的なエピソードの間に点々と配置されている一連の手のこんだアリアとして、繰りひろげられて行く。以上のものに対して私は讃歌を付け加えた。この作品は、オペラの世界と交響的音楽との間を往ったり来たりする。あえて分類するとしたら、私は《ファイナル・アリス》を「コンサート形式で書かれたオペラ」と呼びたい。・・・・
《ファイナル・アリス》では、二つの物語が同時に進行する。主なのは不思議の国それ自体の物語で、その怪奇かつ予測しがたいハプニングのすべては、できるだけヴィヴィッドに描かれている。しかし、いうなれば行間には、"アリス・グレイ"とアクロスティックの歌によって暗示されているように、アリス・リデルに対するルイス・キャロルの秘められた愛がそれとなく仄めかされている。(デル・トレディチ/訳:三浦淳史~POCL-3380 解説書より)
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・・・・「シカゴ・トリビューン」紙の音楽評論家トマス・ウィリスは、《ファイナル・アリス》初演時を次のように記している。「シカゴ交響楽団の定期で、《ファイナル・アリス》の最後の一音が消えていった時、拍手喝采が爆発したかと思うと、やがてスタンディング・オヴェイション(全員起立しての熱狂的喝采)へ発展して行った・・・・・・
新作がこれほど熱狂的に迎えられたことは、私の音楽生活において、ついぞないことであった。(三浦淳史~POCL-3380 解説書より)
タワーレコード(2009/04/08)