メンバーズレビュー一覧

コルトー・イン・ジャパン1952 / アルフレッド・コルトー

アルフレド・コルトーは、スイス生まれでフランスを中心に活躍した。指揮者としてワーグナーの「黄昏」のフランス初演を行っている。エコール・ド・ノルマルの創設者でもある。彼の改訂した楽譜は非常に有益な示唆に富んでいることで知られている。
コルトーは第二次世界大戦中に対独協力をしたため、フランス楽壇を追われてしまう。このため、編集が可能となった戦後に殆ど、録音が残っていない。
コルトーの演奏は美しく深い響き、長い歌うフレーズ、厳格な構造に即したスクエアな演奏という特徴を持つ。ルバートは恣意的に用いられてはおらず、構造理解に即している。
コルトーは音楽の質を重視しており、この点がホフマンやゲキチに似ている。演奏の一回性を重視しており、編集を前提とした「死んだ音楽」の演奏を拒否している。

こうした事情から、コルトーは「下手な演奏家」とする向きがあるのであるが、それは全く、その通り。彼は「下手な演奏家」であると同時に、「巧い音楽家」であるのだ。彼の演奏が指揮者のピアノ演奏だと想像すれば分かる。音楽の内容を伝えるという点に集中した演奏なのである。彼のドイツ音楽の録音がシューマンしか見られないことは残念なことだ(当時、フランスではブラームスは評価が低かったとルービンシュタインが自伝に書いている)。

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梶山 弘さんが書いたメンバーズレビュー

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(全5件)

ストコフスキーなら全て聴きたいという私でも、この演奏の何か、散漫としたものには納得が行かない。この時の来日は、日本フィルとの共演(日本武道館:日本初の武道館の洋楽公演だったと思う)を行い、この演奏はその3日前のもの(東京文化会館)という、非常に混乱した状況のように見える。文化会館の音は、ハイ上がりのややドライなものなので、それを補って考えた方がよいのかも知れないが、ストコフスキーは会場の音響の個性を捉えた演奏やテンポ設定を行う指揮者であったので、やはり、リハーサルの時間が取れなかったなどの問題があったのではないだろうか。当日の全ての録音をリハーサルを含めて聴いてみたい。彼の7番ではBBCからの録音が優れている。彼の7番なら、まずは、あちらをお勧めしたい。本当は、読響が一番の演奏であると言いたかったけれど。。

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かつて学研で出されていたものと同一の音源と思う。
演奏は、分かり易く、生き生きとしている。当時のことだから、オーケストラが、必ずしもうまいとはいえないところがあるが、鑑賞するのには、十分だ。音質は非常に良いものと思う。学研盤には、ペトルーシュカのリハーサルが含まれていた。このリハーサルの演奏がなかなか良いもので、ストコフスキーがこういう作品をやるときの、「わかりやすさ」「作品そのものの出来立ての魅力を引き出す」という手腕は大したものだと思う。2枚組にしてペトルーシュカの本番とリハーサルを収録してくれれば、再発売の意義は更にましたと思う。運命は、ストコフスキーの演奏に慣れていない、評判だけで推測している人からすると、驚くほど、正統的なものだ。聞き方によっては、カラヤンはフルトヴェングラーの方がはるかに弄り回しているとすらいえるかもしれない。貴重な記録の再発売に感謝したい。

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アルフレド・コルトーは、スイス生まれでフランスを中心に活躍した。指揮者としてワーグナーの「黄昏」のフランス初演を行っている。エコール・ド・ノルマルの創設者でもある。彼の改訂した楽譜は非常に有益な示唆に富んでいることで知られている。
コルトーは第二次世界大戦中に対独協力をしたため、フランス楽壇を追われてしまう。このため、編集が可能となった戦後に殆ど、録音が残っていない。
コルトーの演奏は美しく深い響き、長い歌うフレーズ、厳格な構造に即したスクエアな演奏という特徴を持つ。ルバートは恣意的に用いられてはおらず、構造理解に即している。
コルトーは音楽の質を重視しており、この点がホフマンやゲキチに似ている。演奏の一回性を重視しており、編集を前提とした「死んだ音楽」の演奏を拒否している。

こうした事情から、コルトーは「下手な演奏家」とする向きがあるのであるが、それは全く、その通り。彼は「下手な演奏家」であると同時に、「巧い音楽家」であるのだ。彼の演奏が指揮者のピアノ演奏だと想像すれば分かる。音楽の内容を伝えるという点に集中した演奏なのである。彼のドイツ音楽の録音がシューマンしか見られないことは残念なことだ(当時、フランスではブラームスは評価が低かったとルービンシュタインが自伝に書いている)。

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ボベスコの名盤の復活。ボベスコの音源のCD化についてはEMIから出ていたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、Philipsから出ていたバッハの協奏曲など、tower-recordsのサイトに登録されていないCD初期に発売されたCDの復刻が望まれる。

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