今から58年前、1962年にフォンタナ・レーベルから「日本ビクター創立35周年記念」としてLP7枚組10,000円で発売された。当時はハガキが5円の時代であり、中学生の私にはとても手の出せない憧れの名盤であった。毎日カタログを見てはため息をついていた。そのカタログを70歳を過ぎた現在も大切に保存している。古色蒼然たるオケの音は比べるものがなく、そのため現在まで存在意義を失わないのだと思う。CDになってからは何度か買い直した。(音が少しは良くなっているのではないか?という期待を持って・・・)2017年のリマスター盤はとても気に入っていた。今回はさらにSACDとしてのゆとりの加わった音になったと感じる。ゲヴァントハウスが魅力的であった時代の貴重な記録であろう。