メンバーズレビュー一覧

Johan-Josefさんが書いたメンバーズレビュー

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ドヴォルザークの母国であるチェコ(ボヘミア)の国策レーベルでもあったスプラフォンが中堅になろうかという同国の2人のアーティスト起用して録音されたCDです。1枚目には多数ある同種のCDに収録される定番作品が収録されていて2枚目にはこのCDでしか聴けない作品がラインアップされてます。
ヴォディチカのヴァイオリンはソナタの冒頭で線が細く感じですが徐々に力が増していきます。ロマンティックな小品では譜面にはないローカル的が思いの解釈が迫って来ますが、この点がこのCDを評価を分けるポイントだと思います。
2枚目ではユモレスクがとても有名でメロディーを聴けば作品を知らない方でもピンと来るのではと思います。若干、前のめりなりそう部分もありますが何度か聴けば慣れる範囲だと思います。スラブ舞曲2番のデュオへの編曲も聴き物だと思います。
他には作品11のロマンスが思いのほか美しい作品で聴き入ってしまいました。その他の作品も美しい旋律に満ちた作品です。録音は自然な感じで各楽器のクリアさが保たれていて良好だと思います。

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ショルティー・シカゴ交響楽団が絶好調の時期の録音。この少し前のLPが主流の時代の録音は強力く響いていたのだが反面うるさいと言う感じも否めなかった。デジタル録音が安定しホールトーンを綺麗に録れるようになるとショルティーのイメージは一変し美しい音楽が聴こえるようになった。
金管楽器のセクションの素晴らしさはもちろんなのだが、弦楽器も実に美しい。この時期のショルティーは実に充実していた。マーラーの交響曲は大自然の美しさを要求される場面が多く、弦の美しく時に感情を上手くのせて来るショルティーの手法は聴き物だと感じる。カナワの透明感のある歌も素晴らしいと思う。

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オーボエのレフラーを中心にソロソナタ、トリオソナタ、四重奏曲、室内協奏曲とバリエーション豊かな作品が演奏されている。ソロソナタ以外の作品では管楽器のみだったり、弦楽器と管楽器の組合せだったりと様々な響きを楽しむことが出来る。ヴィヴァルディやテレマンと言った有名な作曲家の作品の他に、バッハやテレマンと同時代の作曲家で近年再評価が著しいファッシュや宗教作品が高い評価を受けていて、レクイエムを作曲する際に通常では考えられない調性のハ長調を選択したハッセの作品も収録されている。作者不詳の変ロ長調の協奏曲の第1楽章の主題は分かり易く、明瞭でありレフラーがこの作品を収録した理由が分かるような気がする。
録音はアクセントらしい残響をたっぷりと取り入れたソフトな響きだが、もやもやした状態にはならない。長年多数の録音手がけたレーベルと名手達のバランス感覚の賜物のように思える。

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全楽章の録音が少ないF.A.Eソナタなので購入しました。録音も良好そうで日本語解説書も欲しかったのでやや高額でしたが国内仕様盤を購入しました。ファジル・サイのピアノにも注目です。

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昨今、不人気とささやかられるシューマンの交響曲だが、この演奏ではコンセルトヘボウの長いホールトーンが捉えられた録音が特徴。ホールトーンを生かしてダイナミックさを作品の表現に付加した演奏だ。聴いていて思うのはシューマンは渋いなあ、と言う感じ。後にバーンスタイン/ウィーンフィルや、ムティー/ウィーンフィルも聴いてみたが結局、この演奏に戻ってきてしまった。録音当時はまだLP全盛の時代だったので音作りもLPに合わせた物になっていると思われる。3番のみマンフレット序曲のカップリングで個別に先行発売されていたので若干音質に差がある。全集化で序曲がしばらく除外されていたが、その後は序曲もセットに含まれる形になり、本シリーズでも、それを踏襲しているのは喜ばしい限り。元々はLP向けの音つくりなのかも知れないが、CDでも遜色なく聴くことができる。そんなこともあるのか、HQCDは発売される気配はないようだ。

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アバドのベートーヴェン交響曲と言うと、こちらの録音が気に入っている。80年代に個別にCDが発売された時に、3番を除き購入したのが最初。2000年頃にベルリンフィルとも再録しているが、そちらとは多くの点で趣が違っている。SHM-CDでは5番、6番、7番、9番と序曲全集が出ているが、他の交響曲も聴けてお得なのは、このシリーズのみだ。6番、7番は特に気に入っている。ライブ録音だが、交響曲では全て反復を実行しているのが演奏の特徴の一つ。当時は最新の成果を踏まえての演奏だったが、今聴くとオーソドックさが強く感じられる。欲を言うと、9番の第4楽章の声が出てくるまでのテンポがもう少し遅いと、なお良かったのだが、プレストを意識した演奏なのかも知れない。

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この曲目だとヤナーチェクのソナタを最後に置いても良さそうだが、レービンはあえてフランクを最後に置いた。そのフランクのソナタは全般的にゆったりとしたテンポで、かつてDGから出たシャルハムの演奏を思わせる。録音技術が進歩している分、本盤が上回る可能性も期待しつつ購入を決定した。

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