このSACDハイブリッドシリーズの音質は驚くべきものです。各楽器の音は最新録音かと思うほど明瞭で生々しく、全体ではそれらが豊かなホールトーンの中に絶妙のバランスで定位しています。明るく艶のある音で臨場感があり、いつまでも聴いていたくなる心地よさを感じます。オリジナルマスターテープに残された情報量の豊かさと、リマスタリングエンジニアの確かな技量、そして高い音楽的見識によって成し遂げられたものでしょう。素晴らしい業績に敬意を表したくなります。演奏については語り尽くされていると思いますが、この音質で聴くと感慨はまたひとしおです。個人的には、アルトラプソディー、交響曲第4番、二重協奏曲が傑出した名演だと思います。解説書と付属のCD(リハーサル風景とワルターのインタビュー)も大変充実したもので、資料的な価値も高いです。永く手もとに置いて聴き続けたいお宝です。