
プッチーニ: 歌劇「トスカ」 全曲<タワーレコード限定> / ジュゼッペ・シノーポリ、他
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●シノーポリは、このオペラが20世紀初頭に書かれたことを改めて実感させるほど、オーケストラの表現力を徹底的に引き出し、濃密な抒情から意表をつく性格表現まで、シノーポリならではの起伏の激しい演奏が、「トスカ」をドラマティックでシリアスな迫力に満ちた悲劇に仕上げています。全盛期のフレーニやドミンゴも極上の歌唱を聴かせます。
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イタオペ万歳さんが書いたメンバーズレビュー
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鬼才ケーゲルが残した録音の中でも傑出した価値を持つのが、このビゼー・アルバムだ。日本はもとより東独でも決して実力ほどの評価を生前は受けることがなかったケーゲルだが、その衝撃的な死後に再評価が進み、中でもこのアルバムの驚異的な演奏には誰もが息をのむだろう。ビゼーの世俗的な音楽をこれほどまでに尖鋭化し、絶対音楽として再構築されたことはないだろう。あのギーレンでも到達し得ない異化演奏の極北の姿がここには屹立している。「アルルの女」の「ファランドール」がこれほど凛とした姿で厳しい響きを纏ったことは過去にも、そして将来もないだろう。ケーゲルの到達した音楽芸術の凄まじさには誰もが圧倒されるはずだ。しかし残念なことに、せっかくSACDで音質を向上させてリリースしたのに、ストラヴィンスキーがカップリングされている。収録時間に余裕があるからといって、オリジナルのLPに他の音源を加える愚は本当にやめてほしいものだ。オリジナルの選曲で聴くからこそ演奏家や音盤制作者の意図が感じられるのであって、そこに余計な音源を加えることはアルバムの意義を大きく損なう犯罪行為とも呼べるものとして断罪したい。タワーレコードは丁寧な作りのSACDをリリースして音楽ファンを喜ばせてくれるが、こうした余計な追加カップリングはもうやめてほしい。本来なら星を100個進呈したいが、余計なカップリングのせいで星は4個に留める。
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とにかく演出が酷くて見ていられない。奇抜な舞台を作ることが目的化しており、音楽との乖離が甚だしい。歌手やオケが素晴らしいだけに、演出の拙さが際立ってしまう。映像は不要なので演奏だけ収めたCDでリリースすべきだ。
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日フィルには豊富なヒストリカル音源が残っているはずなので、こうしたアルバムを今後も継続的にリリースして頂きたい。宜しくお願いします!
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シノーポリにとって、ワーグナーとリヒャルト・シュトラウスはイタリア・オペラと並び早くから取り組んだ作品であり、音楽に内在するドイツ民族主義的ロマン主義の特性を明らかにしています。そして全盛期にあったステューダーは「生」と「死」に彩られた音楽を多彩な音色の声を見事に使って鮮やかに歌い尽くしています。
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作品を献呈されたシュターツカペレ・ドレスデンなので、自分たちの作品の演奏ということで、常よりも気合が入ったものとなっています。一方、シノーポリの解釈はかなり個性的なものであり、アルプス登山の一日を描くというよりも、まるで人生そのものを描出するようなシリアスで、しかも濃厚な情念が支配する異色の音楽作りとなっています。
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誰が何といおうと、シノーポリの最も輝いていた時代は1980年代であり、その峻烈で圧倒的な説得力と存在感に満ち溢れた演奏は、今聴いてみても驚くほど新鮮さを失っていません。「未完成」での深淵を覗き込むような陰影の濃い演奏から、「イタリア」の明晰で輝かしい光に満ちた演奏への転換は何度聴いても驚嘆させられます。
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●シノーポリは、このオペラが20世紀初頭に書かれたことを改めて実感させるほど、オーケストラの表現力を徹底的に引き出し、濃密な抒情から意表をつく性格表現まで、シノーポリならではの起伏の激しい演奏が、「トスカ」をドラマティックでシリアスな迫力に満ちた悲劇に仕上げています。全盛期のフレーニやドミンゴも極上の歌唱を聴かせます。
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伝説的なトゥーランドット歌いであり、ワーグナーなどのオペラでも一時代を築き上げたボルクのトゥーランドット、そしてデル・モナコのカラフ、テバルディのリューという、イタリア・オペラの黄金時代と呼ばれた1950年代を代表する「トゥーランドット」の歴史的名盤であり、歌の魅力でこれを凌ぐアルバムは他にありません。
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ショルティは繰り返し取り上げたベートーヴェンとは異なり、ブラームスは1970年代後半に一気に取り上げた以外はほとんど録音を行わなかったのは不思議でなりません。この演奏を聴けば、ショルティがブラームスへ熱い共感を寄せていることが分かりますし、その出来映えは本当に素晴らしいものであり、ショルティのブラームス録音の少なさが際立ちます。
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若きシノーポリは作品が内包するエネルギーと劇的な力を抉り出すような激しい演奏が特徴的でしたが、この「カヴァレリア・ルスティカーナ」はそうしたシノーポリの演奏様式の転換期に当たる時期の録音であり、劇的興奮と緻密な細部の抉り出しが際立った演奏となっており、ときにテンポを異常なほど遅めにとり、作品が持つ人間ドラマを強烈に表出しているのには本当に驚かされます。
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