メンバーズレビュー一覧

Esotericさんが書いたメンバーズレビュー

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(全26件)

ライネッケはモーツァルトのピアノ協奏曲のカデンツァを書いた作曲家、フルート・ソナタ「ウンディーネ」の作曲家として知られますが、近年いろいろな曲が録音されるようになってきてうれしいです。この曲では残念ながら指揮・オケ・録音ともに2流と言うしかなく、薄味で終始します。ただ、これらの曲を知るためにはまあまあクリアーしているかなという水準です。曲としては第1番の出来が最もよく、これがもっとどっしりとして節回しにメリハリがあれば、のめり込むことができるのになあと残念な思いです。

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現在SACDプレーヤーが聴けないので、CDだけの評価です。1987年オーストラリア製のCDを所有していますが、こんどの盤は全体に解像度が高いのですが、管楽器のフォルテでは音質がいかにもトランジスタ機器という無機質な感じがします。旧盤ではいかにもアナログ的で真空管機材ではないのかと思うふくよかな音質です。
アイルドは日本ではあまり話題になりませんが、スケールが大きいのですが、決して大味な演奏ではありません。それ以上にホーレンシュタインが情緒たっぷりの演奏で、これほどの名録音で残されたのがこの名指揮者のためにも良かったと思います。
アナログ的な音質を好まれる方は旧盤の中古を探してみるのも良いでしょう。

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 テノール、フルートどちらも高度なテクニックと音楽性の持ち主です。7曲目のクリスマスオラトリオからのフルートオブリガートのアリアを聴いてみて下さい。この曲はテクニック、音楽性ともに非常に高いレベルを求められます。ヨハンゼンはそれをクリアーしているばかりでなくメリスマを余裕を持って表現しています。この曲をこれだけの完璧さで歌える歌手はそれほど多いとは言えません。フルートのラフラムも完璧な演奏。どの曲も地味ながら自然な録音と相まって是非聴いていただきたい。

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タイトルの「オルゲルビュッフライン」は、「オルゲルビューヒライン」です。ドイツ語の研究もしたらいかがですか?

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高名なホルン奏者だということで期待しましたが、これまでの数多の名手の録音には及びませんでした。少々ガッカリ。

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 「はがゆい唇」のドキッとする歌詞はいまでも刺激的。阿木燿子さんの才能には感心します。「水の吐息」も半音階で不安定に続くヴァースの部分の後でテーマが出てくる部分などこれぞ髙橋真梨子の真骨頂。どの曲も音質が一新して素晴らしいです。問題は顔の輪郭も分からないほどソフトフォーカスのポートレイトでしょう。「Sweet Journey」、「Tenderness」もSACD化してもらえると有り難いです。

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 この頃の高橋真梨子のCDはどことなく音質が薄っぺらいような感じで、予算が足りないのかなと思っていましたが、今回SACDハイブリッド盤になって、こんな音が入っていたんだと認識を改めました。弦の音が色彩感豊かで感心しました。2曲目の中間部のギター・ソロを聴いて(今まで知らなかったのですが)今剛という人のすごさが分かりました。私としては5曲目の「フェア・ウェル」が一押しです。逗子の海岸を思わせる様な歌詞にグッときてしまいます。

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 待ちに待ったこの盤のCDが発売されます。アーノンクールは当時このような地味な曲も録音してくれていたのです。彼の演奏により、私たち古楽ファンは未知の曲に触れることが出来ました。テルデック社にも感謝。作曲家名がないのでここに示しておきます。1) ハイドン、4)マティーアス・ゲオルク・モン、6)ゲオルク・クリストフ・ヴァーゲンザイル、8)フローリアーン・レーオポルト・ガスマンとなります。

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 消費税が上がった後に入手可能になったのが残念です。この盤、CDになってから、キングから1度単独で出たような記憶がありますが、それ以来不思議に再発されませんでした。この中で、モーツァルトはもちろんのこと、ディッタースドルフの曲が素晴らしいんですよね。以前、ゲヴァントハウス四重奏団のもので出たことがありますが、やはりヴェラーの方が数段よろしい。音も新鮮です。

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ホーレンシュタイン目当てで購入しました。メジャーで録音が出ていなかったので、日本ではあまり評価されていませんでしたが、ノン・サッチ・レーベルで出ていたマーラーの交響曲第3番などによって晩年に知られるようになった名指揮者の一人です。この演奏でもさすがに実力のあるところを見せていて感動します。これで復刻がもう少し低域の分厚い音であったならと思います。でもステレオで録音されていただけでも感謝。

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 高価な盤なのに歌詞・対訳がついていません。また通常盤でも感じられましたが,I(アイ)などの母音で強く発音する時に歪む様な感じがする点が「聞き苦しい箇所」なのでしょうか。そういう断り書きがありますが,通常盤に比べると気にならない程度です。音は全体に分厚く上品で,声はさすがに生々しく聞こえ,まるで目の前で歌ってくれている様です。ジャケットなどの造りがモノとしての有難味に欠ける分1点減点です。

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演奏自体は定評のあるものなので特別に言うことはない。男らしくきっぱりとしたものだ。問題は音質にある。音質は既出のマーキュリーのものよりもたっぷりとしたストレスのないものである。ただ,テープの損傷がラベルではかなり目立つ上に,シャブリエの「気まぐれなブーレ」では位相がおかしく,聴いていて気分が悪くなる。その点が残念。

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「膀胱結石手術図」の朗読部分の日本語訳が発売当時の関根敏子さんのものだとすると,「……手術台の上まで行き/降りてくる…」の部分は本人が降りてくるのではなく「……手術台の上まで行くと/手術器具が降りてくる」です。演奏はヴィヴァルディなどはかなりゲルマン的なので意見の分かれるところかも知れませんが,知的興味をそそる演奏であることには間違いありません。

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アルベルト・デ・クレルクは私の好きなオルガン奏者だ。表面的な派手さはないがどれも心にしみる演奏だ。この名盤が復刻されたことに感謝。惜しむらくは定位が中央に位置せず暗騒音も含めて全般的にかなり左寄りであること。それを除けば音質も良好である。

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合唱曲は格別悪いとは思わない。交響曲では特に1楽章に頻出するポルタメントがまるでリロイ・アンダーソンの「ウォルツィング・キャット」に聞こえてしまって滑稽だ。すべてが外側から人為的にこしらえた感じなのが白ける。また録音も良くない。

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この録音では,K2HD方式が20KHz以上まで再生できるようなことが書かれてありますが,消費者を惑わすようなことを書いてはいけません。20KHz以上の音が出たら規格違反になり,CDのロゴは入れられないはずです。事実は高域がただ不自然に持ち上げられているだけです。「マイロマンス」ではドラムスが前にしゃしゃり出てきて邪魔でしょうがない。大人の音楽には大人の音を望みます。

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北欧のオケを起用したのが成功した。深々とした音色がこの曲には相応しい。室内管弦楽団とはいうものの堂々たるスケールだ。ピエールはブーレーズのもとアンサンブル・アンテルコンテンポランの副指揮者をしたこともある才人で指揮もハープも見事の一語に尽きる。ガロワのフルートについては言うまでもないだろう。協奏曲の第3楽章のめくるめくテクニックはゴールウェイにも勝るほどだ。両協奏曲とももっと親しまれて欲しい曲だ。

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このCDではツェラーのフルートはもちろん,サバレタのハープが素晴らしい。ただ優雅なだけではなく力強いのだ。特にライネッケの「ハープ協奏曲」を聴いて欲しい。わたしは名曲だと思うのだが,どうして評論家たちがこの曲に対して冷淡なのか理解出来ない。ロマン派の薫りにむせかえるようで,これほどハープを見事に活かした曲はないと思うのだが……。録音も古い割には素晴らしい。

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どの曲もセンス良く,抵抗なく楽しめる。まさに大人の音楽だ。問題は日本盤制作側にある。プロデューサーのライナー・ノーツが訳されているだけで歌詞カードが付いていない。全部が全部有名曲ではないのだから歌詞の添付は必須だろう。また全曲収録時間が37分48秒しかない。これはもうほとんど犯罪行為ではなかろうか?これで3,000円なのだ。

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Herztone:Singer Pur

シンガー・プア

4:
☆☆☆☆☆
★★★★★

ドイツの声楽セクステット。男性はみな有名なレーゲンスブルク大聖堂合唱団の出身なので,技術的には申し分のない水準である。シンガーズ・アン・リミテッドを彷彿とさせるア・カペラのCDである。「ロンドン・バイ・ナイト」で聴き比べてみると面白い。ソプラノのヴィブラートがほとんどない点がジャズの曲では好みを分けるかも知れないが,私は気に入った。歌詞は付いているが英語以外にドイツ語訳が付いているのみ。

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アルフォンシーナと海

波多野睦美、他

4:
☆☆☆☆☆
★★★★★

ノン・ヴィブラートで歌う「オブリヴィオン」は退廃的気分が漂い,逆に「リンデン・リー」では初々しさがある。素晴らしい声の持ち主だ。ただ,外国語の発音に難があるのが残念だ。これはジャズを含めてほとんどの日本の歌手の弱点だ。その点で武満の2つの曲は日本語の美しさ純粋さがストレートに伝わってくる名唱だ。武満の曲にはこのような衒いのない歌唱が一番似合うような気がする。伴奏はこれ以上ない名演。

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 LPで持っていたので購入した。CDではマスター・テープの傷みが激しく,ヴァイオリンの音などで特にフラッター状の音揺れが目立つなど,発売すべきであったか疑問だ。中身はある意味,古楽演奏史上の重要な証言となる演奏であるが,シュタストニーのモダン楽器的なヴィヴラートなど今となっては鑑賞するのが辛いCDとなってしまった。

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ザ・ルック・オブ・ラヴ

Diana Krall

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

 各種の雑誌で推薦されているので,今更いうこともないのだろうが素晴らしい。こんなにゴージャスで色っぽい女と実生活で出会うことはまずないだろうが,CDでなら毎晩会える。有名曲も良いが,別れた男を待つ切ない女心を歌った「メイビー・ユール・ビー・ゼア」から聴かれることをお薦めする。国内盤なら歌詞もついていて詩の良さもじっくり味わえる。

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とにかく懐かしい。昔はリコーダーといえばブリュッヘンかフェルディナント・コンラート,あるいはこのリンデだといわれたものだった。くり返し聴いたこれらの曲がCDとなったことに感謝したい。特にヘンデルはいま聴いても折り目正しさ,精神の高貴さで右に出るものはないだろう。スタイルの新旧だけで片づけられるものではないと思う。

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 60年代に輸入LPでよく聴いた曲集がCDになって音質もくっきりとしたものになった。スタイルとしては古くなったものの,品格のある音楽はそれを補って余りある。他の作曲家はもちろん,フリードリッヒ大王の曲もなかなかよくできていて聴かせる。ソニーのクイーケン盤と比べてみるのも面白いだろう。

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