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第189回 ─ PSGも話題のS.L.A.C.K.が今年2枚目の新作を早くも投下! いま聴いとくべき音はこれだよ!

S.L.A.C.K.~PSGをとりまく作品たち (その2)

連載
360°
公開
2009/11/18   18:00
更新
2009/11/18   18:03
ソース
『bounce』 316号(2009/11/25)
テキスト
文/一ノ木 裕之、出嶌 孝次

MEKOLI
『THE FREEMAN』
  HITOLI(2009)
板橋の地元を同じくするという、その繋がりをPUNPEEのアルバム参加にて証明。ラップの傍らみずからトラックにも手を付けるヴァイタリティーは共通するところでもある。作中に集まった幅広い人脈もまた、音楽に構えたところのない繋がりの延長? *一ノ木

PSG
『David』
 ファイル(2009)
マイペースな活動を通じて局地的に高まってきたメンバー個々の評価を、最良の形で集約する結果となった傑作ファースト・アルバム。どことなく90年代半ば頃のスチャダラパーを連想させる部分もあるが、ナチュラルな変則フロウも気負いなくスキルフルに聴かせる術は先達以上に屈託のない感じだ。S.L.A.C.K.が5曲、PUNPEEが10曲と家内制手工業な趣のプロダクションを分け合う体制で、前者の手による楽曲では“I Dub You(残響の詩)”が特に素晴らしい。*出嶌

環ROY/DJ YUI
『COPYDOGS』
 m.p.p.h(2009)
抜群の反射神経を備えたモンスターMCによる共作シリーズのひとつ。やけのはら、peechboy、BOGULTA、SKYFISHらクセモノとされる顔ぶれがリミキサーとして顔を並べるなか、PUMPEEは“J-Rap new era”をリミックス。ラウドなドラム・ループの原曲をダビーで硬質に仕立てる流石の改編ぶりだ。*出嶌

SCARS
『NEXT EPISODE』
 SCARS(2008)
DJ GEORGEのスクラッチも相まってSTICKYの落ち着いた語り口を際立つ“何が残る”は、PUNPEEのプロデュース曲。疾走感のなかにリリシズムを滲ませる90年代マナーのビートは、PSG周辺への一面的な認識を改めさせるものだろう。なお、SEEDAもPUNPEEとのコラボ曲を発表済み。*出嶌

METEOR
『DIAMOND』
  FUNKARATTCORP(2009)
渋谷・FAMILYのレギュラー・パーティーでもPSGとステージを分かち合うMETEOR。SMRYTRPS脱退後ますます拍車の掛かる、とりとめなくも音を楽しむと書いて……なあり方はPUNPEEやS.L.A.C.K.とも合いそう。彼もまたMCバトルでもお馴染みだ。*一ノ木