S.L.A.C.K.
『My Space』 DOGEAR(2009)
ひっそりとリリースされながらも、シーンのスポットライトを一気に集めることとなったファースト・ソロ・アルバム。宅録メイドのサンプリングが身の丈のまま差し出されるそれは、日々浮かんではストックされていく曲作りをそっくり忍ばせるもの。誰の目も気にしないミュージック&ミーぶりにはレイドバックしたムードも濃厚だ。良い意味でこれほどまでに力の入ってないヒップホップ・アルバムはかなり稀有なんじゃないかな。*一ノ木
ISSUGI
『Thursday』 DOGEAR(2009)
ISSUGIを擁するMONJUをはじめとするクルー、DOWN NORTH CAMPにもS.L.A.C.K.はメンバーとして名を連ねていて、本作にも客演。これもスケートが取り持つ縁か。立ち居振る舞いこそ違うが、成り上がりのメンタリティーとは無縁にヒップホップをまっとうするスタンスは同じはず。*一ノ木
KOCHITOLA HAGURETIC EMCEE'S
『HAGULIFE』 KSR(2008)
鎮座DOPENESS、SABO、KATOMAIRAから成る個性派トリオ。スキットの“がんばる?”とそれに続くスウィンギーな“応援か?”をPUNPEEがプロデュース。はぐれ者的な佇まいとそれに相反する魅力的な人懐っこさはPSGの見られ方にも通じるか。*出嶌
DEJI
『JET STREAM SALMON』 33rec.(2009)
〈Ultimate MC Battle〉をはじめ、さまざまなバトルの場でもお互いを確認したであろうDejiとPUNPEE。サラリーマンという昼間の顔も持つDejiの常識的な日々の暮らしは、PUNPEEのそれとも彼の人間性ともフツーにリンクできそう。というか、もうできてる? *一ノ木
鬼
『獄窓』 赤落(2009)
ここで“おもちゃ”を手掛けるPUNPEEとはアティテュードもスタイルもいわば真逆な鬼は、恐らくNORIKIYO経由で繋がったんだろう。ちなみに、鬼一家の『赤落』にはPUNPEE屈指の外部制作曲たるCamelbackの“Spice Of Life”リミックスが収録されているのでそちらも要確認。*一ノ木