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第40回 ─ CALYPSO

第40回 ─ CALYPSO(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2009/08/12   18:00
更新
2009/08/12   19:08
ソース
『bounce』 312号(2009/7/25)
テキスト
文/ワダ マコト

II それでは実際に聴いてみよう! (その1)


VARIOUS ARTISTS 『Golden Years Of Calypso 1931-1945』 Decca/ユニバーサル
ウィルマス・フーディニ、アッティラ、ライオンなど、戦前カリプソの巨人による名曲集。これは基本中の基本! 詳細な解説と訳詞付きなので、カリプソの起源やそのユニークな歌詞の魅力に触れるには最適でしょう。まずはここから!

WILMOTH HOUDINI 『Poor But Ambitious』 Arhoolie
1930年代からNYに渡って活躍したウィルマス・フーディニは、当時のジャズやジャイヴにも大きな影響を与えた初期カリプソの重要人物。ここで聴ける弦楽器中心の編成で作られたサウンドは、戦前カリプソの典型的なスタイル。いなたい歌が最高に味わい深いのです。

LORD INVADER 『Asch Recordings 1946-1961 Calypso In New York』 Fly Right/Smithsonian Folkways
40年代に人気を博したシンガー。“Sly Mongoose”“Mary Ann”など、ヒット・ナンバーを多数収録したNY録音集です。自作曲“Rum And Coca-Cola”の盗作問題を歌った“Yankee Dollar”にカリプソ魂を感じます。

SIR LANCELOT 『Trinidad Is Changing』 Heritage
こちらも40年代に活躍した人。ソフトでクルーナー的な味わいが魅力の歌唱で、“Scandal In The Family”“Donky City”“Matilda”などの古典を数多く吹き込んでいます。USで人気を博したことも納得の、古いジャズやジャイヴが好みの方には聴き易いスウィンギーな一枚。

HARRY BELAFONTE 『Calypso』 RCA(1954)
50~60年代に一世を風靡したベラフォンテのカリプソ集。ポップに解釈された楽曲の数々は、当時ルーツ・ミュージック探求に夢中だったフォーク・シンガーにとっても、カリプソに目を向ける良いきっかけとなりました。ホーンを加えたジャンプアップ曲も抜群にキャッチー!

浜村美智子 『バナナ・ボート』 Pヴァイン
ベラフォンテ経由で、日本でも人気を博したカリプソ。当時、日本人の目に映ったトリニダードは漠然とした南国で、こんなイメージだったのです。大ヒットした“バナナ・ボート”を含む、元祖カリプソ娘のベスト・セレクション。セクシーな魅力溢れる歌声に酔いしれましょう。

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