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第2回 ─ 〈フジロック〉復習編Part.1――参加者対談! 雨の洗礼後、苗場に何が起こったか

第2回 ─ 〈フジロック〉復習編Part.1――参加者対談! 雨の洗礼後、苗場に何が起こったか(4)

連載
オレらの夏フェス 予習・復習帳 '09
公開
2009/07/29   18:00
更新
2009/07/31   18:39
テキスト
文/bounce.com編集部(対談参加者/荒木美名、加藤直子、土田真弓、ヤング係長)

2日目後半

土田「荒木さんは、2日目は他に何を観ました?」

荒木「グダグダで、いちばん最初がブライト・アイズでした。具合が悪いのと、始まりがそんな時間になってしまったことで少しへこみつつ、ブライト・アイズでうっとりしながら、清志郎さんのほうに行って全部観て、ダイナソーJrも観ようと思ってたのをすっかり忘れていて、そのままフランツ・フェルディナンドが始まるのを座って待ってました。フランツは、普通に良かったし、楽しかったです。アンコール前に4人でドラムを叩いてて……」

土田「去年のミュージックも、最後はそういう演出だったような」

加藤「ミュージックは、ベースの子とドラムの子が2人で叩いてるんですよ」

土田「そっか。フランツは、4人のうちベースの人がマラカスで、たまにそのマラカスでシンバルを叩くっていう」

荒木「曲は、ファーストのをけっこうやってた気がする。その後は〈CRYSTAL PALACE〉の吾妻さんのところに行ったんだけど、ものすごい人で並ばないと入れないって状況で。なかもギュウギュウで、頭と頭の隙間から吾妻さんが見える程度。だから、ほぼ音だけを聴いた感じだったんですけど、ライヴは良かったと思います。軽妙なトークと笑いもありつつ。歴代の首相の名前を挙げて落とすっていう歌を歌ってて、それがすごいウケてました。その後は卓球を観て、〈RED MARQUEE〉に戻ってブラッディの最後のほうとシューズを15分ぐらい観て、もう限界だあと思って帰路につきました」

土田「じゃあ、次はヤングさんの2日目を」

ヤング「筋肉少女帯をバッチリ観ました」

三人「いいなあ!」

ヤング「すごいお客さん入ってましたよ。昼間の時間帯に観たもののなかでは、いちばん盛り上がってたんじゃないかなって。キーボードを大量に投入したアレンジだったり、スラッシュっぽいっていうか、ツーバスの連打とへヴィーなギター・リフを採り入れたりしたアレンジが、オリジナルとは違う、筋肉少女帯として新しい試みなのかなあって思いましたけどね。あと、過去の失敗談とかバンドのおもしろ話を入れた大槻ケンヂのMCも、ちょっと話芸みたいなものに近くて……芸として成立してるから、これは誰が観てもおもしろいんじゃないかな、って思いましたね」

加藤「まあ、ライヴっていうか、ショウですよね」

ヤング「そうですね。あと、ギターの橘高さんはマーシャル・アンプを大量に積むことでファンの間では有名なんですけど、〈フジロック〉の時は10台積んでいて、最後にそのうち2台を蹴り落として帰ってました。ダイナソーは8台だったらしいから、それより多いじゃないかと(笑)。あとはメルヴィンズを遠目で観て、そっから清志郎を眺める程度に観て、バッド・ブレインズに行って。それが終わってからSOIL &“PIMP”SESSIONSを観て、ミーターズを観て、パブリック・エネミーを観たって感じですかね。で、吾妻光良は入れなかったので、外からから覗く感じでちょっと観て、その後はまたバーで……」

土田「音が止まるまで居座ったと?」

ヤング「そうですね(笑)」

土田「そう言えば、この日の4時からのディプロは、アーティストの都合とかでキャンセルになりましたよね」

加藤「前の日にはしゃぎすぎたんだよ、絶対。だって、セットによじ登ったりとか、運梯みたいな感じでステージを横切ったりとかして、スタッフに怒られてたもん」

ヤング「ディプロのDJはめちゃくちゃアゲてましたね。選曲もアッパーなものがメインで。あとMCをするって感じじゃなく、ただ〈フージーローック〉って何度も叫んだりしてて。ああいうタイプの人だと思ってなかったんで、ビックリだったなあと」

加藤「あの時点で、けっこう酔っ払ってたと思う(笑)。そう言えば、誰か山の上に行った人はいないんですかね?」

荒木「土田さんは乗りました? ドラゴンドラ」

土田「乗れてない……。サイプレス上野とロベルト吉野を観たかったんだけど、ドラゴンドラ乗り場に行ったらけっこう並んでて、このまま上に行っても着く頃にはもう終わってるだろうな、と思ってやめたんですよね。なので、この日も奥から手前に戻ってくるっていう戦法で、まずは〈FIELD OF HEAVEN〉に行ってCOOL WISE MANを観ながらご飯を買って、〈Gypsy Avalon〉でオニを観ながらのんびり食べて。弾き語りで〈お母さん、生んでくれてありがとう〉みたいなしみじみとした歌を歌ってて、〈オニ、いいねえ〉って思いながら〈WHITE STAGE〉のほうへ移動してきたら、筋少がブラストビートをドカドカ鳴らしながら〈ダーメダメダメダメ人間!!〉って、歌い散らしてるっていう。このギャップは何?みたいな感じだった(笑)。でも、〈WHITE STAGE〉を通り過ぎている間のMCでずっと爆笑だったから、これは相当楽しいライヴだったんだろうなあって思ってて。まあ、なぜ移動してたのかって言うと、ジェットを観ようとしてたからなんだけど。丸ごと観ましたよ」

加藤「最後にアレやってました? エアギターのやつ」

土田「その曲は途中でやってた」

加藤「ダイノジは出てこなかった(笑)?」

土田「うん。あれ、曲名何だっけ……?」

ヤング「“Are You Gonna Be My Girl”?」

土田「そうだ! その曲の時はやっぱり盛り上がってましたよ。で、その後はトラッシュキャン・シナトラズに行って。途中からだったので前半はわからないですけど、モロにネオアコな初期の曲はほとんどやってなかったですね。全体的にほっこりというかほんわかしてて、いいライヴだったんですけど……私、ここまでの酒量がいつの間にか尋常じゃないことになっていて。メチャメチャ飲んでて、もう前後不覚な感じになってきたので一度ホテルに帰って、仮眠してから戻ってきて、会場に入ってすぐのフランツを観ました。休んだぶん、体力がしっかり復活してたんで、その後はさっき話した80kidz、ブラッディ、シューズ……と、遊びまくって帰りました。それが翌日にたたるわけですが……」

荒木「やっぱ前日の行動は引きずりますよね」

土田「引きずる(笑)。ということで、3日目に移りましょうか」

▼文中に登場したアーティストの作品を紹介