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第515回 ─ 男の歌は濃い夏

第515回 ─ 男の歌は濃い夏(2)

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/07/22   18:00
ソース
『bounce』 312号(2009/7/25)
テキスト
文/池田 貴洋、佐藤 ともえ、出嶌 孝次

AL B. SURE! オリジナル伊達男が17年ぶりにご帰宅!


  17年ぶりに〈ただいま~〉とか帰ってくるのも凄いし、美しい円熟味を加えた以外は作風が変わらないのも凄い。また、ふらりと戻ってきても居場所があるというのは、いまのアーバン音楽に足りないサムシングを彼が備えていることの証明だろう。アルB・シュア!は87年のデビュー曲“Nite And Day”一発で当時の新世代R&Bを牽引する存在に浮上した才人である。ジョデシィやアッシャーのデビューを助けつつ、前作にあたる『Sexy Versus』(92年)まで3枚の名作を生み出してきた彼だが、モータウンの裏方に入った96年以降は表舞台から遠ざかっていた。それが、素晴らしい新作『Honey I'm Home』を引っ提げての帰還だ。序曲に続く“I Love It!(Papi Aye, Aye, Aye)”だけでもうすっかり彼のペースにされ、以降も甘美な歌声で簡素にラッピングされた極上のミディアム~スロウが押し寄せてくる。そしてマイケル・ジャクソン“Lady In My Life”の直球カヴァー……偶然とはいえ、美しすぎる! *出嶌孝次

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