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第515回 ─ 男の歌は濃い夏

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/07/22   18:00
ソース
『bounce』 312号(2009/7/25)
テキスト
文/池田 貴洋、佐藤 ともえ、出嶌 孝次

濃密な視線がロマンティックに交わされる時間、真夏の夜にはこんな大人のR&Bが……キクぜ!

GINUWINE 新天地で過去と未来を見つめ直した傑作!


  ジョーやアルジェブラらを抱えるキダーにマネージメントを移して、ジニュワインが新作『A Man's Thoughts』をリリースした。2007年の『I Apologize』は彼の音源を無断使用した非公式盤だったので、オリジナル作としては実に4年ぶりとなるわけだが、ブライアン・マイケル・コックスによる先行シングル“Last Chance”での熱い歌声に胸を撫で下ろしたというファンも多いことだろう。そういった点では、真摯な歌を聴かせるという意味で〈原点回帰〉した前作『Back ll Da Basics』の延長線上にあると言えそうで、スロウ群の充実ぶりはやはり素晴らしい。また、旧友ティンバランド&ミッシー・エリオットと久々の合体(!)を果たした“Get Involved”で気を吐く姿もカッコイイし、バン・Bやブランディらゲストとの絡みも貫禄十分。人間味に溢れる男としての成長がそのまま作風に表れたような、味わい深い傑作だ。*佐藤ともえ

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