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第14回 ─ 〈WIRE〉復習編! 当夜のプレイバック対談&速報レポート

連載
オレら の 夏 フェス 予習・復習帳 '08
公開
2008/09/04   12:00
更新
2008/09/04   19:07
テキスト
文/bounce.com編集部

今年で10周年を迎えた国内最大級の屋内レイヴ〈WIRE〉が、8月30日~31日にかけて、横浜アリーナを舞台に開催されました。エレクトロニックなダンス・ミュージックがブンブンビキビキドンドン……と鳴り響き続けた当夜の模様を、対談&速報レポートでおさらいいたします。

当夜のプレイバック対談! 前半戦

北野 〈WIRE〉お疲れさまでした! というわけで、当日を時系列に沿って振り返っていきましょう。


DISCO TWINS (C)北岡一浩

澤田 僕は入場してから、まず場内をぶらぶら見て回ったり、アルコールを摂取したりしまして(笑)。それからトップ・バッターのDISCO TWINSを観るべくメイン・フロアに入ったんですけど、早くも相当な数のお客さんが踊りまくっていて。

北野 あの光景には毎度ながら圧倒されますよね。

澤田 そこでまず「うわ~〈WIRE〉だあ」って思わされるという。DISCO TWINSは最後の方しか聴けなかったんですけど、かなりアシッド&アッパーに攻めてましたね。『WIRE 08 COMPILATION』に入っていた新曲“B-Day”なんかもかけてました。

北野 それに続いて、RYUKYUDISKOはガバばりのアッパー・ビートで攻めまくっていた。あんな初期レイヴのりのサウンドを繰り出してくるとは思わなかったので、軽く感動を覚えました。


RYUKYUDISKO (C)北岡一浩

澤田 すごかったですね。以前から、琉球音楽を取り入れた変則的なビートの曲はやってましたけど、今回はそういう曲ばかりで固めていた。いわゆるテクノなテンポの4つ打ちっていうのは少なめで。

北野 このDISCO TWINS+RYUKYUDISKOってのが〈WIRE〉序盤の定番になってますね。

澤田 まずその2組がお祭り感を演出して、〈WIRE〉独特の空気を作っていく感じですよね。

北野 お客さんの方もオープンと同時に入場して、まずここで爆発。そのあと一休み、みたいな(笑)。


TOBY (C)成瀬正規

澤田 RYUKYUDISKOの裏ではセカンド・フロアが19時にオープン。TOBYからスタートしましたけど、観ました?

北野 かなり反則気味の曲をかけてたという噂を聞いたんですが……。

澤田 僕もチラ観くらいだったんですけど、Perfumeをかけていて、それでえらい盛り上ってましたね~。VJの宇川直宏も、ちゃんとPerfumeの映像を使っていた。よく用意してたなあと(笑)。

北野 やっぱり本当だったんだ! そりゃあ盛り上がるでしょう。

澤田 〈ROCK IN JAPAN〉と〈サマソニ〉に続いて、Perfumeは〈WIRE〉にも間接的に登場したという(笑)。


CHRISTIAN SMITH (C)北岡一浩

北野 彼女たちのいまの勢いを象徴するようなエピソードですねえ。で、自分は続いてクリスチャン・スミスを観ました。これがタフでマッシヴな、なかなか良いプレイで。予想していたクリック・ハウス全開って感じではなくて、無骨なミニマル・テクノって感じでしたね。こういう音は大箱に映えるなあと。

澤田 僕はこの時間に地鶏丼を食べたりしつつ、またウロウロしてました。いままで行ったことのなかったサード・エリアにも足を踏み入れてみたんですが、あそこはユルい空気が流れていて、なかなか良いっすね。

北野 そうなんですよ。妙に涼しいということもあって、終盤はオアシスと化してました。


JORIS VOORN (C)北岡一浩

澤田 で、クリスチャン・スミスの後が〈WIRE〉常連のヨリス・ヴォーンです。

北野 自分は3階席でまったりと観てました。やっぱりヒット曲の“Incident”でガーッと盛り上がりましたね。この後のテクネイジア&レナート・コーエンのコンビのライヴでも“Incident”をやってましたよ。あの曲はもはや〈WIRE〉クラシックの域に達してますね。


MICHAEL DE HEY (C)北岡一浩

澤田 僕はその間にマッサージ屋さんで身体をチューンアップして、次のミシェル・デ・ヘイに突入しました。かなり上手に流れを作ってましたね。最初はかなり地味なところから出発して、レディオスレイヴなんかを経由しつつ、徐々にレイヴ仕様の音に持っていくという。で、爆発寸前で電気グルーヴに繋いだ。

北野 そして、目玉アクトの電気グルーヴですが、歌があまりなかったし、まさに〈WIRE〉仕様のセットでしたね。

澤田 楽曲として判別できるパートがあまりなくて、色んな曲のパーツを散りばめたような構成でした。ストイックと言えばストイックでしたね。


電気グルーヴ (C)北岡一浩

北野 ピエール瀧はほとんど歌ってなかった(笑)。

澤田 途中のロボット・ダンスに全精力を注いでたんですかね。でも、〈フジロック〉や〈ライジングサン〉など場数を踏んできたからか、ダンスの切れ味はさらに増してたような(笑)。まあとにかく大騒ぎだったというか……。

北野 混み具合が半端なかった。メイン・フロアなのに入場規制がかかってたみたいですからね。


KEN ISHII (C)北岡一浩

澤田 踊りたいんだけど身動き取れないという。それで少々疲れちゃったということもあり、KEN ISHIIは3階席で休憩しながら堪能しました。僕が観たなかでは一番正統派なテクノDJという感じで、そこが良かったです。インナー・シティの“Good Life”なんかもかけつつ、がっつり盛り上げてましたね。

▼文中で紹介した出演アーティストの作品を紹介