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第84回 ─ プレッシャー

第84回 ─ プレッシャー(2)

連載
Discographic  
公開
2008/09/04   00:00
更新
2008/09/26   19:10
ソース
『bounce』 302号(2008/8/25)
テキスト
文/鈴木 智彦、山西 絵美

『More Pressure Vol.1』 
プレッシャー所蔵音源のなかでも特にレアなチューンを選抜したコンピ・シリーズ第1弾は、得意の70'sモノを大放出――とか書くと敷居を上げてしまいそうだが、カーティス・メイフィールドのカヴァーなどフツウに聴きやすい曲が並ぶ。KENTAROもミックスCDで本作収録曲をチョイスしてるよ!
(山西)

『Taken Me To Jamaica』 
ジャマイカ音楽の源流のひとつ=メントに焦点を当てた、他のプレッシャー作品とは趣の異なる変化球コンピ。ルンバ・ボックス(親指ピアノの兄弟みたいなもの)の弾き出すのほほ~んとした音色が、50年代の同地に聴き手を誘ってくれる楽しい一枚だ。
(山西)

KEITH HUDSON 『Brand』(1977)
84年に38歳の若さで他界。ダブ・クリエイター/サウンド・クリエイター/シンガー、どの面をとっても独創的かつ非凡な才能を発揮した彼は、リー・ペリーの後を継げる数少ない男だった。これはキャリア全盛期に残された名作で、ディープなダブを堪能できる一枚。
(鈴木)

THE REVOLUTIONARIES 『Drum Sound』 
70年代に人気を博したチャンネル・ワン。その特徴を決定付けたスライ・ダンバーのアグレッシヴなミリタント・ドラム・ビートと、12インチというフォーマットで果敢に冒険が繰り返されたダブ・ミックスの両方を堪能できるシングル集。ジャケ買いして間違いない一枚だ。
(鈴木)

BIM SHERMAN 『Tribulation :Down In Jamdown 1974-1979』 
AUDIO ACTIVEやニュー・エイジ・ステッパーズ作品への参加でも知られる歌い手。本作は彼がキャリアの最初期にしてルーツ・ロック・レゲエの黄金期に放った7インチをまとめたもので、ON-U周辺とは一味違うドロ臭くて生々しい音が詰まっている。哀愁味を帯びた高音ヴォイスが泣けるのなんの!
(山西)

NATIVE 『Rockstone -Native's Adventures With Lee Perry At The Black Ark Late September 1977』 
レーベル屈指のグッド・ジョブと言えるのが、本作を初めて世に送り出したこと。これはウェイン・ジョブソン率いるバンドが絶頂期のブラック・アークで吹き込んだ幻の音源集で、リーを一瞬で虜にしたというジョブソンの情感豊かな歌声に魂が震える。
(山西)

JOE HIGGS 『Life Of Contradiction』  (1975)
若き頃のボブ・マーリー/ピーター・トッシュ/バニー・ウェイラーのお師匠さんとしても知られる人。シンガーとしては寡作ながらも残された作品はいずれもシリアスで、硬派な社会的メッセージを包容力に満ちた声で歌い上げている。特にこの作品は、滋味溢れるソウルフルな歌声が実に感動的!
(鈴木)

『Micron Music Presents:Every Mouth Must Be Fed』 
アーリー・レゲエ期の重要レーベル、マイクロンの音源を集めたこのコンピは、U・ロイらのDJモノからジュニア・バイルズらの歌モノまでを網羅した優れもの(しかも全曲初CD化)。一部の曲で聴けるアップセッターズの演奏もキレッキレだ。
(山西)