NEWS & COLUMN ニュース/記事

第6回 ─ 〈ライジング〉予習編! EZOに飛び立つ編集部による、三度目の観覧シミュレーション!!

座談会で取り上げたアーティストの作品を紹介! 8月15日(金)出演組

連載
オレら の 夏 フェス 予習・復習帳 '08
公開
2008/08/07   18:00
更新
2008/08/13   11:50
テキスト
文/一ノ木裕之、稲村智行、鬼頭隆生、ダイサク・ジョビン、土田真弓、松岡真紀子

#1 フラワーカンパニーズ
『世田谷夜明け前』
Trash(2004)

〈フラカンまだ頑張ってんだ~〉程度で片付けるのはあまりにももったいない、全エネルギーと情熱を焚きつけたアルバムが完成。ワゴンで全国を隈なく駆けずり回り、客が何人だろうが死ぬ気でステージ上をのたうち回り、今がピーク、というより15年間(!)常にピークへ向けて全力で走り続けるバンドなんて他に見たことない。彼らには諦めるなんて到底できなかったし、それはずっと変わらない。え、新作? 最高に決まってる。(鬼頭隆生/bounce 2004年12月号掲載)

#2 Shing02
『歪曲』
MARY JOY(2008)

30余名にも及ぶ内外のミュージシャンを各界から招いて集めた音源をサンプリングに用いるなど、膨大な作業を経て編み上げられた実に約6年ぶりのラップ・アルバムは、その年月に足る一作。かつてなくたおやかな情緒と言語表現、ふくよかな音楽性、そして持ち前の寓話的なストーリーテリングなどがアルバムとして息づく様は他を大きく引き離す。もはや〈ヒップホップ〉や〈日本語ラップ〉という注釈も要らん傑作です。(一ノ木裕之/bounce 2008年07月号掲載)

#3 小谷美紗子
『Out』
HIPLAND(2007)

100sのリズム隊でもある玉田豊夢と山口寛雄を迎えたピアノ・トリオ編成としては3枚目となる通算9作目。近年のロック・サイドからのラヴコールによるライヴ共演を経て磨かれた、バンドとしての強くしなやかなアンサンブルに、小谷美紗子という人自身が持つ気迫や、繊細な感情を描き切る歌の世界が実にしっかりと結びつき、満ち溢れる人間力でビシビシと胸を打つ作品に! これぞ魂の歌! (松岡真紀子/bounce 2007年07月号掲載)

#4 THA BLUE HERB
『LIFE STORY』
THA BLUE HERB RECORDINGS(2007)

5年ぶり3枚目となる本作は、メンバー個々がさまざまな放浪を経て辿り着いた、TBHの最高傑作だ。もはや仮想敵を設けることもなく、ただ己と対峙する BOSSのリリックは、ヒップホップを生業とする彼自身のありのままが表現されているからこそ、聴く者の心に突き刺さる。さらに深化したO.N.Oのビートも攻めの姿勢を崩さない。珍しくゲスト(EGO-WRAPPIN'の中納良恵)を迎えた曲があるのも開けた意識の表れだろう。(稲村智行/bounce 2007年06月号掲載)

#5 ミドリ
『あらためまして、はじめまして、ミドリです。』
ソニー(2008)

〈関西ゼロ世代の最終兵器〉〈突然変異バンド〉などと騒がれて注目度急上昇中に登場した新作。個人的には、デビュー直後の椎名林檎が〈No New York〉派のインテリ&クレイジーな腕利きパンク・ジャズ・ミュージシャンたちと、真夜中に地下鉄のホームで自然発生的に暴動まがいの原始宗教色濃厚な祭りをおっぱじめた……ってな印象。その真っ直ぐな必死さ、ひたむきさ、ギリギリの切なさ、切迫感が圧倒的でやたらとグッとくるのだ。と同時にせめぎ合う理性と本能の終わりなき激しいバトル、そしてコントロールされた野性と知性の絶妙なバランス感覚が独特のクールさを醸し出し、そのサウンドはとっても甘美&官能的でもある。乙女の秘密の日記みたいな生々しい歌詞と爆音のギャップにもヤラれるわ。(ダイサク・ジョビン /bounce 2008年06月号掲載)

#6 bloodthirsty butchers
『ギタリストを殺さないで』
391tone(2007)

結成から20年を経てもなお、驚異的な新陳代謝で進化を続けるオルタナティヴ・ロック界のカリスマ。彼らが主宰する391toneからの初リリースとなる今作も、緊張感漲るノイズとタフなボトム、叙情的なメロディーがぶつかり合って火花を散らしている。特に冒頭の“yeah#1”は圧巻。凄烈さを増す2本の轟音ギターと、その狭間に幾度となく木霊する吉村秀樹の叫びほど、説得力をもって胸に迫るものはない。(土田真弓/bounce 2007年06月号掲載)