本編が壮大な終演を迎えたのち、アンコールとして登場したのは“Human Gift”。ツイン・ギターによる鋭利なリフが乱れ飛び、攻めのステージも苛烈さを極める。そんななかでもはっきりと聴こえてくるのは、井澤の咆哮。アンプを通さずとも耳に届く、凄まじいまでの絶叫だ。
練り込まれたリズム、豪快さと繊細さを兼ね備えたリフ、そして芳醇なメロディーが幾重にも絡み合い、せめぎ合う新作『Phantasia』。その研ぎ澄まされた音世界と同様、この日のステージもまさに〈壮絶〉を絵に描いたような内容だった。
とことんまで磨き抜かれた技、感情、気迫、信念――彼らがストイックに鳴らす一音一音は、さながら剣豪が振り下ろす一太刀のように、言葉という記号を用いることなく多くのことを語っている。そんなことを強烈に思い知らされた、土曜の昼下がりであった。
LITE タワーレコード渋谷店インストア・ライヴ セットリスト
1. Contra
2. Ef
3. Solitude
4. Ghost Dance
5. Phantasia
6. Fade
ーアンコールー
7. human gift
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