HELLA 『Concentration Face/Homeboy』 5RC(2005)
サクラメントの爆雷コンビがサブ・レーベルの5RCから放った本盤は、日本ツアーの模様を収めた合計3時間にも及ぶDVDと、4曲しか入ってないくせにトータルで30分近くある驚愕のCDから成るヴォリューム満点の2枚組! アクの強さなら誰にも負けない!
(冨田)
ERASE ERRATA 『Nightlife』(2005)
この3人組もライオット・ガールの系譜に連なるビキニ・キル・チルドレンな女子バンド。白目を剥いたフクロウのジャケがインパクト大な本盤は、破壊衝動を音像化したような暴力的なノイズと、ポスト・パンク的かつポップな前衛性が一瞬で融解した衝撃の内容だ。
(冨田)
MARNIE STERN 『In Advance Of The Broken Arm』(2006)
以前はフォーク・シンガーだったのに、BOREDOMSやディアフーフを聴いてロックに開眼。日夜エレキ・ギターを弾きまくり、ついに見つけた彼女流エクストリーム・ロック。ヘラのザック・ヒルがプロデュースを務め、稲妻ギターが縦横無尽に暴れ回る。
(村尾)
ROBOT ATE ME 『Good World』 5RC(2006)
これ以上ないほど気の抜けたローファイ感とエクスペリメンタルな箱庭感で、さまざまなアーティストに影響を与えている彼ら。チープなリズム・ボックス、サイン波、ホーン、オルガンなどで彩られたまったりポップの至宝は、白昼夢を見るには打ってつけです。
(冨田)
THEY SHOOT HORSES DON'T THEY? 『Pick Up Sticks』(2007)
アメリカン・ニューシネマ「ひとりぼっちの青春」から名前を拝借したカナダのバンド。ひとりどころか10名近いビッグバンド編成で、捻くれまくったアレンジにホーンが吹き荒れる。アーケイド・ファイアをよりパンキッシュにしたようなワイルドさ。
(村尾)
THAO 『We Brave Bee Stings And All』 Pヴァイン(2008)
才気がビンビンに漲る、まったく新しいポップセンスを持ったシンガー・ソングライターのタオ・グエンもKRSファミリーに仲間入り! やたらと外向きなローファイ感と抑揚に富んだメロディー、酩酊状態なヴォーカルが生み出す中毒性はなかなかのものです。
(冨田)
PANTHER 『14kt God』 Pヴァイン(2008)
5RCからアルバム一枚を出して解散したプラネット・ザの中心人物、チャーリー・サラス・マサラによる新ユニット。この新作ではどこかニューウェイヴっぽいフェイク感のある呪術的なビートに、粘っこい歌声が絡んでいく。脳内でトグロを巻くアシッド・グルーヴ盤。
(村尾)