タイムマシ~ンに乗って佐井好子の代表作を聴きに行こう!
『萬花鏡』 テイチク/Pヴァイン(1975)
詩の狭間から滴る怪奇幻想度がもっとも濃厚な、弱冠22歳!でのデビュー作。つげ義春の漫画に影響された“紅い花”や血に染まる夕暮を幻視した“逢魔ヶ時”など佳曲も多数あり。
『密航』 テイチク/Pヴァイン(1976)
シルクロードを主題にその世界観を大きく広げた名盤。歌詞も歌唱も断然深みを増し、聴く者を幻惑の航海へと誘う。松田優作もカヴァーした至高の名曲“人のいない島”も収録。
『胎児の夢』 コロムビア/Pヴァイン(1977)
夢野久作の奇書「ドグラ・マグラ」に着想を得て、妖美絢爛たる内宇宙を構築した大傑作。詩も歌も演奏も完璧。これほど凄まじい完成度の作品は世界にも比類ないと断言したい。
『蝶のすむ部屋』 コロムビア/Pヴァイン(1978)
ピアノ・トリオの伴奏と、軽やかに舞い踊るフルートやヴィブラフォンの音色が佐井の詞と歌声をより蟲惑的な彩りに染め上げる異色の逸品。真の意味での〈アシッド・ジャズ〉。
『佐井好子 LIVE 1976/79』 Pヴァイン
76年の京都でのライヴと79年のラジオ番組でのライヴが収録された驚愕の発掘音源集。全編素晴らしいが、特筆すべきは松田優作に提供した“ひとよ酒”のセルフ・カヴァー!