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第74回 ─ ダブ・ステップ

第74回 ─ ダブ・ステップ(2)

連載
Discographic  
公開
2008/01/24   20:00
ソース
『bounce』 294号(2007/12/25)
テキスト
文/青木 正之、田中 直樹、出嶌 孝次

VEX'D 『Degenerate』 Planet Mu(2005)
ダブ・ステップのエクスペリメンタルな側面に焦点を当て、近年は映画「鉄コン筋クリート」サントラのリミックスにも加担したロンドンの2人組。金属的なビートとブニョブニョしたベースが暴れるトラックの好戦的なヤバさは、このファースト・アルバムで堪能すべし!
(出嶌)

Dubstep 『Allstars Vol. 2 : Mixed By Youngsta』 Tempa(2005)
ダブ・プレートを惜しげもなく使用したダブ・ステップの名物ミックス・シリーズ2作目。ダークに沈み込むベースラインを操りながら、起伏に富んだ展開をみせるヤングスタの手捌きが見事。終盤にジワッとアゲてくるあたりがニクイ!
(青木)

BURIAL 『Burial』 Hyperdub(2006)
ハイパーダブ初のCD作品でもあった、シーンの顔役によるファースト・アルバム。現場で人気の“Distant Lights”などディープな名曲揃いの聴きやすい内容だ。ブロック・パーティー“Where Is Home?”のリミックスを手掛けるなど、今後は地上仕事も増えていきそう?
(出嶌)

VIRUS SYNDICATE 『The Work Related Illness』 Planet Mu(2006)
マーク・ワン改めMRK1を中心にした4人組のグライム集団。本作は2005年のファースト・アルバムにトラック追加/ジャケ変更を施した新装盤となり、男臭い鬼太ダブ空間でJSDら荒くれMCがマイクを奪い合う展開が強烈だ!
(出嶌)

VARIOUS 『The World Is Gone』 XL(2006)
謎のユニットがダブやエレクトロニカ、フォークをディープながらもスタイリッシュにまとめた、ダブ・ステップ系作品のなかでも屈指の完成度を誇る一枚。ほぼ全曲で女性ヴォーカルが浮遊し、かつてのトリップ・ホップを思わせる気怠い空気感が心地良い。
(青木)

KODE 9 + THE SPACEAPE 『Memories Of The Future』 Hyperdub(2006)
ハイパーダブを主宰するコード9とMCのスペースエイプによるコラボ作。他と一線を画すミステリアスな個性を発揮して、アブストラクトな音像を終始貫いた暗黒盤だ。抑揚のない淡々としたMCの不気味さには背筋がゾクゾクしちゃうかも!?
(青木)

SKREAM 『Skream!』 Tempa(2007)
まだ20歳そこそこの超新星が放った衝撃のファースト・アルバム。フロアでの機能性を万全に保ちながら、音楽的な多様性も豊かに含んだ懐の深いサウンド・スタイルは唯一無二だろう。ダブ・ステップ・クラシックとなった大名曲“Midnight Request Line”ももちろん収録!
(青木)

『Mary Anne Hobbs - Warrior Dubz』 Planet Mu(2007)
地下世界のダークなダンス・ミュージックを積極的にサポートしている〈BBC Radio 1〉のDJ、メアリー・アン・ホブスが監修したコンピ。ダブ・ステップからグライムまで、2006年のクラシック的な名曲ばかりを14曲厳選収録。入門編としてどうぞ!
(青木)