今月は70年代中盤にタイムスリップするよ! フリクションの前身バンド、3/3が75年に手作りでたった10枚しか作らなかった幻のアルバムが、76年の未発表ライヴ音源を加えた2枚組でついに正式リイシュー!
海外でもブート盤が高額で出回っている、まさに伝説といえる今作は、ジミヘン的サイケデリック・ギターにストゥージズ的ガレージ・サウンド、プログレ的リズムなどが詰まった世界基準のロック・サウンドだよ!! お次はクリームのプロデューサー&マウンテンのフェリックス・パパラルディと共にクリエイションが行った、76年のライヴの模様を収録した2枚組『Live at BUDOKAN 1976』。日本のロック・ バンド史上初の武道館公演となったこのスペシャルなライヴ、USツアー後で勢いに乗る彼らがソリッドなハード・ロック&ブルースを炸裂させる痛快なロック・サウンドにコーフンさせられること間違いなし。同年に発表された〈オキナワのディープ・パープル〉こと紫の名盤『iMPACT』もリイシュー。日本人離れしたノリとテクニックで当時のリスナーを驚愕させたクールでイカしたハード・ロック・サウンドは、いま聴いてもシビれるぜ。70年代に一世を風靡したランナウェイズに対抗して結成された、日本初のガールズ・ロック・バンドであるその名もガールズ。彼女たちが77年に発表した『PUNKY KISS』は、不良少女(死語)性とお色気を兼ね備えた歌謡ロックを聴かせてくれるぞ(ラモーンズのカヴァーもあり)!!
シュガーベイブ解散後に発表された大貫妙子のファースト・アルバム『Grey Skies』(76年)と、大名曲“都会” を収録したセカンド・アルバム『Sunshower』(77年)もレア・トラックを追加してリイシュー。細野晴臣率いるティン・パン・アレー、坂本龍一、山下達郎らがバックを務めた、いまなお色褪せない瑞々しく洗練されたシティー・ポップ・サウンドが満載の名盤だよ。ナイアガラの30周年記念盤シリーズ、今回は大瀧詠一の多羅尾伴内楽團名義での77、78年作が2 in 1で登場。〈vol.1=冬編〉は哀愁のスティール・ギターを、〈vol.2=夏編〉はサーフ・ギターをそれぞれフィーチャーしたインスト・カヴァー作品で、のほほ~んと極楽気分に浸れます。最後は、佐野元春のスポークン・ワーズ作品をまとめたCDとライヴDVDの2枚組『BEATITUDE -Collected Poems and Vision 1985-2003』。80年代からNY仕込みの〈音と言葉の融合〉による新たな表現の可能性に挑戦してきた、元春の〈ビート詩人〉としての軌跡を辿ることができる意義深い作品だよ!!