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第17回 ─ MADCHESTER

第17回 ─ MADCHESTER(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2007/09/20   13:00
更新
2007/09/20   15:47
ソース
『bounce』 290号(2007/8/25)
テキスト
文/妹沢 奈美

II では、実際に聴いてみよう その1

THE STONE ROSES 『The Stone Roses』 Silvertone(1989)
イアン・ブラウンとジョン・スクワイアを中心とする奇跡の4人組。欺瞞に対してNOをユーモラスに突きつけ、キッズに愛とエールを送る揺るぎない姿勢と、サイケデリック・フォーク+ダンスの音は、その後のバンドに多大な影響を与えたわ。先生の神様よ。

HAPPY MONDAYS 『Pills 'N' Thrills And Bellyaches』 Factory/London(1990)
ブームの享楽性を一手に引き受けたフーリガン・バンドね。彼らの友人がイギリスに最初にエクスタシーを輸入したって説も! ショーン・ライダーは昔からオヤジで、ベズは昔から変でした。でも踊らせるエネルギーがハンパないのよ。

INSPIRAL CARPETS 『Life』 Mute/Elektra(1990)
ノエル・ギャラガーがローディーを務め、そんな兄貴の部屋に貼ってあったこのバンドのポスターからリアムは〈オアシス〉って名前を思いついたの。サイケなキーボード・サウンドが彼らのいちばんの特徴ね。解散してたけど、いままた復活してガンバッてます。

THE CHARLATANS 『Some Friendly』 Beggar's Banquet(1990)
登場時は〈インスパイラル・ローゼズ〉と呼ばれた弟分だけど、いまも活動を続ける正統派おマンチェ君は彼らだけ。この初作は横揺れのビートにティム・バージェスの純粋な声が絡み、独特の風情を生んでるわ。3作目以降は歌心が爆発し、号泣アルバムを連打。


808 STATE 『Newbuild』 Creed State(1990)
名器として知られるローランドのリズム・ボックスから名前をとったユニット。本デビュー作はアシッド・ハウスとマッドチェスターを繋ぐ音として、フロアを沸かせたの。エイフェックス・ツインもこの作品に影響を受けたって公言してるわよ。次作からはもっとテクノ寄りです。

ELECTRONIC 『Get The Message:The Best Of Electronic』 Rhino 
マンチェに注目を集めるきっかけとなった前時代の超人たち──ニュー・オーダーのバーナード・サムナーとスミスのジョニー・マー。彼らがマッドチェスターど真ん中の頃に結成したスーパー・グループがこれよ。“Getting Away With It”で泣きましょう。