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第205回 ─ MESHELL NDEGEOCELLO

ミシェル・ンデゲオチェロを知るための6枚

連載
NEW OPUSコラム
公開
2007/09/13   12:00
更新
2007/09/13   17:38
ソース
『bounce』 290号(2007/8/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

『Plantation Lullabies』 Maverick/Warner Bros.(1993)
〈マドンナお気に入りの新人〉という触れ込みすら吹き飛ばした、デヴィッド・ギャムソンとアンドレ・ベッツの制作による衝撃のデビュー作。ボブ・パワーのミキシングやDJプレミアの参加もあって、当時のNYヒップホップに通じる質感も。

『Peace Beyond Passion』 Maverick/Warner Bros.(1996)
デヴィッド・ギャムソンにサウンド・プロデュースを委ね、同時期のニュー・クラシック・ソウルにも通底する生のファンクネスがグルーヴィーに泳ぎ回ったヒット作。〈レビ記〉や〈マグダラのマリア〉など楽曲のテーマも深さを増していく。

『Bitter』 Maverick/Warner Bros.(1999)
過去2作以上にシンガーとしての自身に主眼を置いた3作目。当時カサンドラ・ウィルソンやKD・ラング仕事で名を上げていたクレイグ・ストリートを新たにプロデューサーに据えたことも功を奏して、密度の濃いヴォーカル・アルバムに仕上がっている。

『Cookie : The Anthropological Mixtape』 Maverick/Warner Bros.(2002)
タリブ・クウェリやレイラ・ハサウェイを迎え、ミッシー・エリオットのリミックスも含む布陣はメインストリーム寄りのように思えるが、それすらも大きなウネリで呑み込む様子が痛快だ。新進のケイトーを共同制作者に抜擢。

『Comfort Woman』 Maverick/Warner Bros.(2003)
前作から約1年という過去にないインターヴァルの短さで登場した5作目。3つの〈Love Song〉を挿み込んで、女性を取り巻く社会の状況や観念を狙い撃ったコンセプチュアルな内容で、プログレッシヴなファンクを聴かせている。マヴェリックでの最終作。

『Dance Of The Infidels』 Emarcy(2005)
念願のジャズ・プロジェクトで録音された野心作! ケニー・ギャレットやブランドン・ロス、オラン・コルトレーンらを従え、憧れのカサンドラ・ウィルソンもフィーチャー。ボブ・パワーとの共同制作によってモダンな空気感を表出している点にも注目だ。