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第6回 ─ 愛され続けるポップ・レディー、竹内まりや

第6回 ─ 愛され続けるポップ・レディー、竹内まりや(2)

連載
Ho!楽探検 タイムマシーン
公開
2007/06/14   18:00
ソース
『bounce』 287号(2007/5/25)
テキスト
文/除川 哲朗

タイムマシ~ンに乗って、竹内まりやのオリジナル・アルバムを聴きに行こう!

『BEGINNING』 BMG JAPAN(1978)
リー・リトナーやトム・スコットを起用したLA録音を含む、記念すべき1枚目。CMヒットしたサヴァンナ・バンド風味の“戻っておいで・私の時間”は、いまもってモダン。〈君はMARIYAに首ったけ、聴いたとたんに一目惚れ〉とはリリース時のキャッチ・コピー。

『UNIVERSITY STREET』 BMG JAPAN(1979)
学生生活から膨らませた甘酸っぱさの残る2枚目。自作2曲に加えて、キャンパスの良き先輩でもあった杉真理の作品がやはり等身大。リンダ・ロンシュタット・バンドとの夢の共演もありで、達郎コーラスが冴える“ドリーム・オブ・ユー”がCMヒット。

『LOVE SONGS』 BMG JAPAN(1980)
シングル“SEPTEMBER”“不思議なピーチパイ”の大ヒットも手伝ってオリコン1位をマークした3枚目。ピーター・アレン&キャロル・ベイヤー・セイガー作“FLY AWAY”、松本隆による詞世界など、志向は大人びたシティー・ポップ=AORへ。5曲がふたたびLA録音。

『MISS M』 BMG JAPAN(1980)
流行りの音を先取りでエアプレイ+TOTOと組んだ3度目のLAサイドと、ヒット・シングル“二人のバカンス”含むTOKYOサイドで構成。とにかくタイトでファンキーな冒頭曲“SWEETEST MUSIC”が圧巻。シティー・ポップ路線を極めるも本意とのギャップが……。

『PORTRAIT』 BMG JAPAN(1981)
休業宣言後にリリースされた5枚目は、本来の持ち味を見つめ直したモニュメント作。アメリカン・ロック、リヴァプール・サウンド、オールディーズ・ポップス、そして名曲“リンダ”ほか、シンガー・ソングライターとしての復帰を予感させる自作曲を思いのままに。

『VARIETY』 ワーナー(1984)
2年間の休業中に書き貯めた楽曲のクォリティーは、まずプロデューサーの達郎を驚かせ、すべて自身の作詞/作曲で作ることを決意させた復帰作。文字どおり〈VARIETY〉に富む内容は改めての自己紹介ゆえで、精神的な意味でのデビュー盤みたいな感じ、とは本人の弁。

『REQUEST』 ワーナー(1987)
楽曲提供した作品のセルフ・カヴァーをタイトル・コンセプトに、TVドラマや映画の主題歌も散りばめることで、さまざまな設定=幅のある女心を描くことに。定番曲“駅”も収録。達郎のサウンドメイクは、彼の前年作『POCKET MUSIC』に通じる質感。

『QUIET LIFE』 ワーナー(1992)
夫婦の絆を明るいバンド・サウンドで描いた“家に帰ろう”をはじめ、女同士の友情、ほろ苦い青春の想い出など、ささやかな幸せを盛り込む傍ら、お馴染み〈火サス〉のテーマ“シングル・アゲイン”“告白”では未練や不倫を根深く演出。まりや印の愛の劇場。

『BON APPETIT!』 ワーナー(2001)
9年ぶりのオリジナルながら、その間、No.1ヒット“カムフラージュ”ほか折に触れてのシングルや他者への楽曲提供で彼女の歌が途絶えることはなかった。それらをひっくるめて、プラス新曲という盛りだくさんの中味は、〈たっぷり召し上がれ!〉というタイトルどおり。

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