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第114回 ─ ついに凱旋を果たしたトリルの女王、DJ PRINCESS CUTとは何か?

ブレイク前夜を迎えるダラスのヒップホップ・シーン

連載
360°
公開
2007/04/12   16:00
更新
2007/04/12   17:16
ソース
『bounce』 285号(2007/3/25)
テキスト
文/Masso 187um

 古くはDOCを輩出し、MrプーキーやMrルーチーといった古株が活躍してはいたものの、これまでヒップホップ・マップにその名を深く刻むまでには至らなかったダラスだが、PRINCESS CUTのブレイクと呼応するかのようにシーン全体がグググッと成長しつつある。さしあたってチェックすべきは彼女の“Dallas Mic Pass”に参加したラッパーたちだ。まず、ダラスのシーンを古くから牽引するDSR(ダーティー・サウス・ライダーズ)にはメジャー・デビューを済ませたビッグ・タックとトム・トムがいる。特に後者は“Caprice Music”がストリートで絶大な支持を受けて、なおも注目度を高めている最中だ。同じくメジャーで活動中のプレイン・スキルズは、プロデュースを手掛けたカミリオネア“Ridin'”の全米No.1獲得で株を急上昇させ、主宰レーベルのG4も本格始動。ダイヤの義眼を持つラッパー、ルンバはそこからのデビューが約束されている。また、同地は近郊ヒューストンのシーンとも当然密接な関係にあり、E・クラスはスウィシャ・ハウス初のダラス産ラッパーとして、すでに同レーベル作品ではお馴染みだ。そんな若手たちに後押しされるように、ラリー・ボーイズでも活動していたコットンマウスや先述のプーキーらヴェテラン勢も奮起。シーンはよりいっそう結束を強めている。


Mrプーキーの2005年作『Return Of Tha Rippla』(Boss)