JBのマストなアルバムをマンスリーで紹介──(1)1959年
『Please Please Please』 King/ユニバーサル(1959)
後に〈マント・ショウ〉の代名詞となる表題曲をヒットさせてから3年、やっと発表に漕ぎ着けた初のアルバム。ほぼ〈プリィ~ズ、プリィィィ~ズ〉と懇願するだけの同曲を聴いてレーベルの社長はキレたらしいが、ゴスペル的な掛け合いで昂揚感を醸すヤバい作りは確かに先を行きすぎだよ! リトル・リチャード風のロックンロールやジャンプ・ブルース中心の他曲も良い。
『Try Me!』 King/ユニバーサル(1959)
前作の10か月後にリリースされたセカンド・アルバムで、そこにも収録されていたビターなバラードの表題曲がヒットを記録している。ロックンロールやリズム&ブルースが未分化な50年代ならではの内容で、イガイガした声を震わせて苦々しく歌い込むJBが艶っぽい。ジャケはよくわからんけど、JBといえば〈ゲロッパ〉しか連想できない人にはぜひ聴いてほしいね。