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第3回 ─ イスラム圏音楽で脳内旅行!

今月のBGM 〈ラマダンの夜〉出演者を中心に、イスラム圏音楽の逸品を紹介!

連載
DISCOVER WORLD
公開
2006/11/30   20:00
ソース
『bounce』 282号(2006/11/25)
テキスト
文/サラーム海上

FAIZ ALI FAIZ 『L'Amour De Toi Me Fait Danser』 Accords-Croises(2004)

鋭い高音ヴォイスとパワフルな歌唱が特徴のファイズが、故ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの得意曲を中心に歌ったアルバム。ヌスラット・マナーのポップなカッワーリーが、聴き手の心をジワジワと盛り上げる。イスラム神秘主義のゴスペルか?

KAYHAN KALHOR 『Scattering Stars Like Dust』 Traditional Crossroads(1998)

イランの人間国宝級カマンチャ奏者が、花杯型パーカッション=トゥンバックをバックに作り上げたペルシャ古典アルバム。ヴァイオリンの起源といわれるカマンチャの妙技をたっぷり味わえる。インド古典や西洋クラシック好きなら楽しめるはず。

DUOUD & ABDULATIF YAGOUB 『Sakat』 Label Bleu(2006)

ジャズやヘヴィーメタル、エレクトロニカをルーツに持つマグレブ系ギタリスト2人が、ウードと出会って結成した未来形アラブ音楽ユニット。この2作目では、古き良きアラブの面影が残るイエメンに赴き、いにしえのイエメン音楽家と共演。新旧アラブ・ミクスチャー。

GNAWA DIFFUSION 『Souk System』 Warner France(2003)

モロッコの黒人系生トランス音楽=グナワをレゲエとミックスし、反グローバリズム&レイシズムのメッセージを歌い続ける在仏北アフリカ移民バンド。フレンチ・ラガを中心に、メランコリックなアラビック・シャンソンやスペイシーなグナワンベースも。

MERCAN DEDE 『Breath』 Doublemoon(2006)

トルコのスーフィー・エレクトロニカ音楽家の最新作。イスラムの四大元素のうち〈空〉=〈息〉をテーマに、〈息〉を意味するネイやクラリネット、ゲスト歌手たちをフィーチャーした素晴らしく静謐な作品。彼独特の宗教的な官能、陶酔をじっくり堪能あれ。

CROSSING THE BRIDGE 『Soundtrack』 Doublemoon(2005)

アインシュツルツェンデ・ノイバウテンのアレックスがイスタンブールを訪ね、ババズーラやメルジャン・デデら、さまざまな音楽家たちと出会い、セッションを重ねる音楽ドキュメンタリー映画(来春公開予定)のサントラ盤。イスタンブールに行きたくなる!

BABAZULA - MAD PROFESSOR 『Duble Oryantal』 Doublemoon(2005)

トルコのオルタナティヴ・ハルク(民謡)ジャム・バンドが、UKのダブ・マスターとタッグを組んだハルク・ダブ・セッション第2弾! ノイバウテンのアレックスも参加し、どこか80年代ネオ・サイケの香りがするズブズブのトルコ風呂ダブ!

NIYAZ 『Niyaz』 Six-Degrees(2005)

ペルシアン・ゴス! アラブやトルコとも異なるイランの古典音楽&スーフィー音楽を、在米イラン人女性歌手のアザム・アリによるゴスな歌声と民俗楽器の生演奏を中心に、欧米ポップ・シーンで活躍するエンジニアがソリッドに仕上げた中近東ダンス・ミクスチャー。

VARIOUS ARTISTS 『Now Arabia』 EMI Arabia

日本でもベリーダンサーを中心に密かな人気を集めるアラブ・ポップス。その楽曲を集めたEMIの人気コンピ・シリーズ〈Now〉のアラブ版。レバノンの人気・実力No.1セクシー歌手、ナンシー・アジラムやエジプトの萌え系ロリ歌手=ルビーなどを収め、これ一枚でアラブ通。

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