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第57回 ─ ストーンズ・スロウ10周年!!

第57回 ─ ストーンズ・スロウ10周年!!(2)

連載
Discographic  
公開
2006/11/02   18:00
更新
2006/11/02   21:59
ソース
『bounce』 281号(2006/10/25)
テキスト
文/河野 貴仁、出嶌 孝次

ROB SWIFT 『Soulful Fruit』(1997)
ストーンズ・スロウ初のCD作品にして、エクセキューショナーズの創立メンバー=ロブの実質的な初ソロ作。フルーティーなネタの数々を巧みに調理した本作は、ターンテーブリスト史を語るうえで欠かせない革新的なアルバムでもある。
(河野)


PEANUT BUTTER WOLF 『My Vinyl Weighs A Ton』(1998)
西アングラ界隈の猛者たちを呼び集めた、ボスの初冠アルバム。膨大な量の所有レコードからネタを吸い取り、ファンキーでディープな楽曲群を構築。トラックメイカーとしてもっとも脂が乗っていたのは間違いなくこの頃だ。
(河野)


RASCO 『Time Waits For No Man』(1998)
PBWが惚れ込んだ西海岸アンダーグラウンド・シーン屈指の硬派なMC、ラスコのデビュー・アルバム。女人禁制のムードが充満する本作からは、ラキムすら思わせるドープなライムが攻撃的に飛び出してくる。傑作です! 
(河野)

LOOTPACK 『Soundpieces: Da Antidote!』(1999)
PBWが発掘した気鋭のグループで、マッドリブやワイルドチャイルドらが在籍。やはり注目すべきは、そこかしこで確認できるマッドリブの才覚の蕾。その蕾がその後大輪の花として狂い咲くことは、ご衆知のとおり。
(河野)

QUASIMOTO 『The Unseen』(2000)
こんこんと湧き出る創作欲をギュッと濃縮させたら、こんなに前衛的な作品になった……鬼才マッドリブの創造力とユーモア精神が生み出した野蛮なミュータント・ラッパー(?)の、ヘンテコ極まりない処女作。とにかく聴かなきゃダメ!
(河野)

BREAKESTRA 『The Live Mix Part 2』(2001)
現在はユビキティに所属するファンク・バンドのファースト・フル・アルバム。モホークスの“The Champ”やJBの“Funky Drummer”などクラシック・ブレイクスを再現しまくる逆転のアイデアが存分に堪能できるパーティー盤です。
(出嶌)

YESTERDAYS NEW QUINTET 『Angles Without Edges』(2001)
先達への敬意とイマジネーションが溶け合ったら、こんなサイケでエクスペリメンタルなジャズ作品に。中心人格のオーティス・ジャクソンJr(マッドリブの本名)を筆頭に各メンバーはバラでも売り出し中。
(河野)

VARIOUS ARTISTS 『Peanut Butter Wolf's Jukebox 45's』(2002)
自社製7インチをPBWが集大成。いつもの顔ぶれ以外にもA・トラックのコスリ曲、ファンカホー、後にナウ・アゲインでアルバムが編まれる発掘ファンクまで、カラフルながらも筋の通った粋な小品が寿司詰め!
(出嶌)

CHARIZMA & PEANUT BUTTER WOLF 『Big Shots』(2003)
故カリズマがPBWことDJクリス・カットと共に作り上げた唯一のアルバムがこちら。海賊盤が多く出回ったけど、死後10年の節目にめでたく正式リリース。ゴリッとした作風はいつ聴いてもファンタスティックだ!
(河野)

DUDLEY PERKINS 『A Lil' Light』(2003)
いろんな名義を使って活動するデクレイムだけど、歌うような酒気帯び系フロウが炸裂する“Flowers”のアングラ・ヒットに引っ張られる形で話題になったこのアルバムこそキャリア代表作。レーベルの〈奇抜サイド〉を彩る怪しい名盤だ。
(河野)

MADVILLAIN 『Madvillainy』(2003)
マッドリブとMFドゥーム、ヒップホップに魅了されたふたりの多重人格者が認め合い、特製のハーブを燻らせながら意見を戦わせ、結果生み落とされたのが本作だ。その相性の良さは武論尊+池上遼一に匹敵するかも!? 絶対的な地下クラシック!
(河野)