Ⅱ それでは実際に聴いてみよう! その1
THE SONICS 『Here Are The Sonics!!!』 Etiquette/Norton(1965)
〈ガレージ・ロックって何?〉と訊かれたら、〈何はともあれ、これを聴かなくちゃ始まりません!〉と答えましょう。やたらとワイルドでガサツな割れ気味のサウンドは鳥肌モノのカッコ良さで、これをお手本にしているバンドは物凄く多いのです。しかも踊れる!
COUNT FIVE 『Psychotic Revelation』 Big Beat/Akarma(1966)
ヤードバーズからの影響が色濃い“Psychotic Reaction”のヒットで記憶されているティーン・バンド。いわゆる一発屋ですが、パンク的なその一発の破壊力はきちんと評価されるべき。アルバムもその延長線上にあって、カッコイイ曲が多いです。
THE REMAINS 『A Session With The Remains』 Warner Bros./Sundazed
ビートルズのUSラスト・ツアーにて前座を務めたことでも知られている、地元ではかなり人気のあったバンドです。メジャーからアルバムをリリースしていたとは思えないほど、強力な不良っぽさと野生感をサウンドに漂わせていますよね。
KINKS 『Kinks』 Pye/Castle(1964)
数多く出現したブリティッシュ・ビート・バンドの中でもストーンズ、ヤードバーズ、プリティ・シングスなどの不良性高いバンドは多くのUSガレージ・バンドの手本となりました。キンクスのこのファースト・アルバムは粗野なサウンドが聴く者をシビれさせてくれる、お手本的名盤です!
THE MUSIC MACHINE 『Turn On The Machine』 Warner Bros./Sundazed
黒ずくめのクールなルックスにまずヤラれます。代表曲“Talk Talk”での畳み掛けるようなオルガンの音と説得力あるヴォーカルに、グッとくる人も多いはず。他にもオルガン入りのガレージでは、?&ミステリアンズが有名。どちらも素晴らしいですよ。
THE SEEDS 『The Seeds/A Web Of Sound』 Getback/Diablo
中心人物=スカイ・サクソンの強力なキャラクターで注目されているという部分もあるのですが、もちろん曲も素晴らしくて、“Pushin' Too Hard”などは後にいろんなバンドからカヴァーされていますね。ややサイケデリック色の濃いガレージ・バンドと言えます。