音にもジャケットにも刻み込まれた夏の日の想い出……。(達也パパ:談) 【A面】
“夏の弔い”
サディスティック・ミカ・バンドの鍵盤奏者として知られる今井裕の77年作『A COOL EVENING』(M)は、夏の終わりになると思い出す、極上メロウ・アルバム。ティン・パン、ミカ・バンド系プレイヤーががっちりサポートしている本盤のなかでも、この曲を聴くとちょっぴり感傷的な気分に。
“PARADOXICAL LOVE”
〈海ジャケ〉ってことでコレなんだけど、決してオシャレなジャケでは……(笑)。元祖・兄弟ポップ・デュオ、ブレッド&バターの80年作『MONDAY MORNING』(ソニー)収録のこの曲は、パラシュート一派のプレイヤーがファンキーな演奏を聴かせるミディアム・メロウ・チューン。
“TAKE ME FAR AWAY”
〈海〉といえば角松敏生!……っていう時代もあったけど、そんな軽薄なカテゴライズに反して、ハイクォリティーな音楽をクリエイトしていたことは、bounce8月号の〈People Tree〉でも紹介済み。83年作『ON THE CITY SHORE』(BMGファンハウス)収録のこの曲は永遠の〈夏定番〉だね。
“JODY”
〈海ジャケ〉といってパパが真っ先に思い浮かべるのが、山下達郎の84年作『BIG WAVE』(ワーナー)。オリジナルとビーチ・ボーイズのカヴァーで構成された全曲英語詞のアルバムで、どの曲を聴いても〈夏!〉なんだけど、やっぱりこの曲。HALLS舐めてポカリを飲んだときのような激クール感があるよなあ。
“Navigator”
杉山清貴(お大事に)がリード・ヴォーカルだった時代も良いけれど、ブリージンな香りをより強く感じさせるのは、カルロストシキ時代のオメガトライブ。その両方の時代をいっぺんに堪能できるベスト盤『OMEGATRIBE HISTORY』(バップ)にも入ってるこの曲は、〈南半球〉な雰囲気を漂わせるAORナンバー。