UKはウェールズの出身。ビョークやマドンナとの共作で話題を呼び、USのカレッジ・チャートから火が着いた途端にデビュー・アルバム『Finally Woken』で20万枚以上のセールスを記録した、いまもっとも注目を集める女性アーティスト、ジェム。本作で驚かされるのはその高度な作曲能力で、〈陰と陽〉の狭間を巧みに泳ぎながらフレンチ・ポップ、ロック、フォーク、ディスコ、ヒップホップをごくごく自然に、そして自由に織り上げ、極上のポップスに仕立て上げていく。この極めてナチュラルな柔軟性は、2000年代の女性アーティストならではの特性でもある。