9月5日(日)3日目
昨夜は宿泊先に戻ってから素晴らしかった2日目の余韻にひたりつつ天神で飲んでたら深酒になってしまい……すっかり遅めの出動になってしまった3日目。スカポンタス、Majesticsといった成長株のスカ・バンドを2つとも見逃してしまった。くーっ。それにしても3日間を通して思ったことだが、交通機関の増発とか、もう少し徹底してもらえないもんだろうか? 最寄り駅の筑前前原駅からの案内とかまったくなかったりと、他所者には(?)わかりにく過ぎる部分が多々あった。博多中心部からの直通バスもあるのだが、基本は予約制。行きはそれでもいいけど、帰りは困る。だって、連日にわたってズルズルとスケジュールが押しまくるので、終演時間が何時になるのか検討つかないんだから。実は3日目となるこの日の夜も、1時間半以上も予定時間がオーバーしたこともあって終電も逃すハメに。泣く泣くタクシーで天神まで戻ったのだった。SUNSETのユル~い雰囲気は最高に心地よいが、運営面に関してはユルさはいらない。すばらしく楽しいフェスだけに、そこはなんとか課題としてもらいたい。
気を取り直してルポへ戻ろう。遅ればせながら会場に着くと、韻シストがプレイ中。すでにアツくなっている観衆を〈♪アゲアゲ~〉と、さらに煽っていた。

BAGDAD CAFE the trenchtown
いつものように会場の後ろのほうにシートを敷いて活動拠点を確保。スーパーで買ってきたさんま寿司(ウマーイ!)を食べながらのんびりしていると、BAGDAD CAFE THE trenchtownのライヴがはじまった。粘り強さと人懐っこさを兼ね備えたバンドのグルーヴ、そして小柄ながらパワフルなマイのヴォーカルはこの日も絶好調。MCも「すべての武器が楽器に変わればエエと思うねん!」と喜納昌吉的なポジティヴ・メッセージを次々に繰り出していた。それにしても“Try”はいつ聴いても名曲だ。

BLACK BOTTOM BRASS BAND

BBBB&Leyona!
BAGDADのライヴで解放感をもらって、二日酔いからも次第に脱出してきたころに勢いよく登場したのは、BLACK BOTTOM BRASS BAND! 今年は3日間連続でライヴを繰り広げた彼らが、最終日、ついにパームステージに登場。大きな提灯を先頭に会場中を練り歩くBBBB。その後ろには、こちらも3日間がんばっていたビーチクリーンのボランティアスタッフが、ゴミ拾いのためのトングをパーカッション代わりに鳴らしながら一緒に行進していく。会場にいる人の気持ちが一気に結ばれた瞬間だった。そこからはもうBBBBの独壇場。“ワッショイ☆ブギ”。3日間通して演奏されたこともあって、大いに盛り上がる。マルディグラよろしくビーズが撒かれたり、Leyonaの飛び入りもあったり、アントンVS王子のドラムバトルがスリリングだったりと、至福の時間があっという間に過ぎていった。

DUBSENSEMANIA
早くも陽は傾いてきて、パームステージにはDUBSENSEMANIAが登場した。落ち着き払った彼らの佇まいだが、その奥に確実にある熱さを感じさせる素晴らしい演奏。ダブセンの魅力のひとつにあげられるのは、RAS TAKASHI、PJを筆頭にメンバーのうち4人がヴォーカルをとれるところ。曲ごとにリードヴォーカルが入れ代わり、美しいコーラスワークを聴かせていく。シャーデーのカヴァー“Paradise”は、その魅力がもっともわかりやすく発揮された名演だ。その美しさに聴き惚れていると、曲の後半からベースをメインにしたセッションへ。そのあたりから空気が変わっていく。ダブセンワールドは次第にカオスへと突入していくのだ。知らず知らずのうちに深みへと引き込まれていってしまうスリリングな展開には、完全にノックアウトされた。
ビーチ全体が夜の闇につつまれると、楽しかった3日間が終わりに近づいていることを実感して、なんともせつない気分になってきた。残りの時間を満喫しようと、パームステージには黒山の人だかりが。いよいよクライマックス、ダンスホール・タイムだ。地元のサウンド、チョモランマ・クルーが場をあたためたあと(司会進行してたおネェちゃんのアニ声MCだけは勘弁だったが)、ようやくHome Grownが登場。まずはランキン・タクシー。〈実の娘をナンパ~♪〉などオヤジの悲哀も込めた歌は、やっぱりオリジナル。途中ボブ・マーリィの名曲を即興で披露したり、Leyonaとのデュエットもあったりと生涯現役ぶりをアピール。途中ちょっとだけやってた〈ガキレゲ〉ってのは、あの曲へのアンサーなのだろうか?
Home-Gの最新作にも参加した今野英明が飛び入りで“夢想花”を披露したのち、連勝マイクRyo the SKYWALKERが登場。巧みな技の数々で、ダンスホールの新しいスタンダードを作っていこうという気概が、ここでも発揮されていた。さらにこの並びでは異色なKREVAが登場。百戦錬磨のレゲエDJとひけを取らないぐらい、しっかりとバンドをコントロールしていたのはさすがだった。
いよいよ終盤にさしかかり、FIRE BALLの登場! この日もステージングの完成度の高さはバツグン。こないだ横浜レゲエ祭で感動したばっかだから、この日はどうだろうなぁなんて思ってた自分がバカだった。素晴らしすぎる。タオルもブンブン回る。

そして! いよいよ大トリとなるのは、このイヴェントにはおなじみのPUSHIM。しょっぱなの“FOREVER”から鳥肌モノ。時折ひざまずいて熱唱するPUSHIMの姿には、神々しささえ覚えた。圧倒的なクオリティで大観衆をグイグイと引き込んでいく。途中、本来なら本州でライヴをやっていて参加できなかったハズのMOOMINも乱入。嬉しいハプニングには会場中が大いに湧いた。ラストに披露された“a song dedicated”の絶唱と、空にあがった大きな花火は忘れられない思い出となった。来年も絶対来る!
▼上記出演アーティストの作品