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第10回 ─ 〈METAMORPHOSE 2004〉予習ディスク・ガイド

第10回 ─ 〈METAMORPHOSE 2004〉予習ディスク・ガイド(2)

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 04
公開
2004/08/19   06:00
更新
2004/09/24   19:54
テキスト
文/bounce.com編集部

 SEBASTIAN LEGER
『King Size』
MYTRIX MUSIC(2003)

ディフェクテッドからのリリースなどでメキメキと頭角を表しているセバスチャン・レジェ。今回は、彼が以前ブラック・ ジャックから出していたアルバムの特別日本仕様盤が登場! フィルター・ハウス、エレクトロ、テクノを通過したそのサウンドは、ダフト・パンクとケミカル 兄弟を混ぜてひっくり返した感じで強烈。オマケと呼ぶにはもったいない夏全開なカッ飛びミックスCDも付いてて、コレがまた……。(池田 謙司 / bounce 2003年07月号掲載)

 DJ QHEY
『NYSO VOL.1』
MOONAGE RECORDINGS (2004)

東京の名物ハード・テクノ・パーティー〈RE-BOOT〉を主宰するDJ Q'HEYのミックスCD。サミュエル・エル・セッションのパーカッション節でズドンと幕をあけ、マルコ・ベイリー、ヴィンス・ワトソン、マルコ・カロー ラ、サージョンなどを経て、最後はDJ Shufflemasterによる異色のジャジー・ナンバー“City Lights”へ。時折〈泣き〉のトラックを交えつつ、全編でフロア対応のハード・ミニマル・ミックスを堪能できます!(リョウ 原田 / bounce 2004年05月号掲載)

 タキミケンジ
『THE DJ AT THE GATES OF DAWN -DANCESTONE LIVE-』
musicmine (2004)

先頃、 DJ ハーヴィーと共演したLAにおけるプレイでもハードコアなパーティー・ピーポーをフロアに釘付けにし、その音楽性が唯一無比であることをまざまざと見せつ けた瀧見憲司。初のミックスCDである本作は自身が主宰するCRUE-Lのムードを反映しつつ、トーンズ・オン・テイルやカルトといった80'sゴシック からDJ ガースやドック・マーティンら米国西海岸の良盤に至るレフトフィールドなセレクション&プレイによって、彼の奥底にあるロックの攻撃性や覚醒感をサディス ティックなグルーヴへと変換した大傑作だ。(小野田雄)

 Calm
『THE COWARDLY BOY AIN'T STAND ALONE at Yebisu The Garden Hall』
ラストラム (2004)

最近ではChari Chariのアンセム“Aurora”のリミックスがハウスDJに大ウケ中のCalm。このアルバムは最新作『Ancient Future』を礎に、Moonage Electric Big Bandなるビッグ・バンド(ジャズのそれとは全く編成が異なる)を率いて披露したライヴ・アルバム。総勢21名のメンバーがときにパーカッシヴ、ときにスピリチュアルなCalmサウンドを再現していく様はちょっとした豪華絵巻。DVDヴァージョンでは毎回ジャケットを手がけるFJDのヴィジュアルも重なり、まさに夢心地になれます。(bounce.com編集部)

 DJ KLOCK
『sensation』
revirth (2004)

〈フジロック〉や〈METAMORPHOSE〉への出演、ヨーロッパ・ツアーにジュラシック 5との共演……と、もはや世界レヴェルの新世代クリエイター、dj klockが2年ぶりの新作をドロップ。とっ散らかったビートが集散を繰り返し、突如ウワモノが出現しては左右の脳を揺らす。かと思えば、コスリ付きの無 邪気なコラージュや胸を締め付けるメロウなトラックもあったりと、シンプルなのに恐ろしく雑多! 想像力の逞しいもん勝ちの傑作!!(宇都宮 健太 / bounce 2004年06月号掲載)

 DJ MITSU THE BEATS
『NEW AWAKING』
PLANET GROOVE (2004)

GAGLEのサウンド職人、初のリーダー作。Hungerの独特なラップも相まってその魅力 を発してきたMitsuのビートだけに、他の声が乗るとどうなる?っていう疑問&期待に十二分に応えた逸品ですよ、コレは! ジャジーなヴァイブ を漂わすヒップホップ・トラック主体の前半、ブロークン・ビーツや歌モノにもアプローチした野心的な後半(ドゥウェレを迎えた“Right here”で死亡!)、どっちも最高。全音楽愛好家に聴かれるべき超傑作だ!( 狛犬 / bounce 2003年09月号掲載)