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第3回 ─ 〈WIRE 04〉、超速復習レポートをお届け!

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 04
公開
2004/07/21   15:00
更新
2004/09/24   19:53
ソース
『bounce』 255号(2004/6/25)
テキスト
文/aokinoko、サノ'dodie'ユタカ

HELLO YOKOHAMA WIRE IS BACK!!!! 国内最大級屋内ダンスフェス〈WIRE〉が6年目を迎え横浜アリーナに帰ってきた。7月17日(土)、18日(日)の二日間×2フロアー、そこにあったのは、ますますヴァージョン・アップした音響と照明&ヴィジュアル、初登場組の大活躍、解散ライヴとなったオービタルの旅立ち、カップルたちのテナモンヤ(失礼)など……それでは、待ったなしの最速復習レポートをどうぞ!

今年は会場を横浜アリーナに移し、始まりました! 〈WIRE04〉。7月17日土曜日、ゲートをくぐると既にフロアは熱気ムンムン。天井からは大きな球体が吊るされ、色鮮やかなライティングやレーザーが飛び交い、いやでもテンションが上がってくる!  客層は決して若いクラバーだけという感じではなく、長年クラブ・ミュージック掘り続けてます!といった趣の30代な方々やカップル等々が入り乱れ、ピースな雰囲気。 

この日、まずド肝を抜かれたのは初登場のミシェル・デ・ヘイ。オランダでトップDJの座に君主するだけあり、そのテクニックは伊達じゃない!アムス特有のもっさりとしたハウスを主体に、ブレイクを多用しつつも決してアゲ過ぎずオトし過ぎず、ツボを突いた選曲でクラウドを早くもピークタイムばりのテンションにまで持ち上げ、力量を見せつけた。そのセクシーな風貌やスタイルはロラン・ガルニエに通じる所もあるかも・・・なんて思ってるうちに今夜の目玉、電気グルーヴのライヴに突入。スクリーンには電気が過去出演したTV番組で〈電気グルーヴの皆さんです〉と紹介される場面をリミックスしたものが映し出され、3年間のブランクを全く感じさせないいつもの調子に早くもニンマリ。そして“ドリルキング社歌”をオープニングに、セグウェイ(!)に乗ったスキンヘッドのピエール瀧と卓前に立つ石野卓球の姿が目の前に現れた!“ガリガリ君”、“誰だ!”、“スマイルレススマイル”、”虹”、“電気ビリビリ”、“富士山”の全6曲、初期~中期の名曲をよりマッドにアレンジした怒濤の展開に、会場は一曲ごとに大きなどよめきを上げながら騒ぎまくるお祭りトランス状態に。

そしてライヴ後はセカンドフロアへ。キャパが狭いせいかすぐ定員オーバーとなり、入場規制がかかってしまうのは難点だけど、そこは良質な音響と小バコな雰囲気でカバー。トビー・ノイマンやDJフィリップといった初登場組の健闘ぶりや、琉球リズムと四つ打ちの絶妙な融合が気持ちよかったRYUKYU DISKOはフロアに入り切れない人達が通路で踊るほどの人気を見せていたのが印象的。

一方、メインではデロのラテン・パーカッシヴなトライバルセットや、KEN ISHIIが海外仕込みなパワフルプレイでクラウドを大いに沸かせ、毎回趣向を凝らした演出が楽しいゾンビ・ネーションのライブではダンサーが登場。ジャーマン・エレクトロに合わせ整然と踊るダンサーの勇姿は俄然フロアを盛り上げた。そして、〈WIRE〉常連組のDJヘルに続いて登場したのはマルコ・ベイリー。なんと今回はパーカッショニストが共に参戦! もちろんエモーショナルに叩き出される生音とプレイの相性は抜群で、パーティ終盤を控えたクラウドのテンションもピークに。その頃セカンド・フロアでは、この日のトリであるジョッシュ・ウインクがTB-303をブリブリ言わせながら、バウンシーなアシッド・ハウスを炸裂させ、初日のセカンドフロアは大団円のうちに終了。そしてメインフロアのトリは勿論この人、ウエストバム!  大バコに似合うレイヴ感たっぷりのプレイで、最後の最後までクラウドを熱狂させた。ラストでは彼がステージから飛び下り皆と握手するというシーンもあり、なんともいい雰囲気のままスクリーンに〈SEE YOU TONIGHT〉の文字が現れ、怒濤のパーティは翌日に続くのでありました!(aokinoko)