ジャマイカのリディム(トラック)の進化はとにかく早いが、ここ最近のスピードといったら尋常ではない。極端にBPMを速くした超イケイケのものや、アコギのカッティングを配したものなどが次々と量産され、ヒップホップとして聴いてもなんの遜色がないものばかりだ。そしてそれらのリディム制作を行っているのが、ティンバランドやネプチューンズに影響を受けて育ったドノヴァン“ヴェンデッタ”ベネットやレンキーといった若手プロデューサーたち。ジャンルを越えて知られることになった怪物リディム〈Diwali〉(制作はレンキー)ばかりに注目が集まりがちではあるが、ジャマイカは〈Diwaliの次〉をガンガン開拓している。そんな貪欲さがそろそろ次なる巨大な果実を実らせそうな気も。