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第33回 ─ 極上のラヴァーズ・ロックを聴かせるReggae Disco Rockersとその仲間たち!

THIS MAGIC MOMENT... そして首謀者の3人が登場! さまざまなアーティストの交流のなかから自身のスタイルを築き上げてきたRDRのこれから

連載
360°
公開
2003/10/16   11:00
更新
2003/10/16   18:18
ソース
『bounce』 247号(2003/9/25)
テキスト
文/白水 健寛


 70年代のルーツ・レゲエ台頭の最中、その気運の対極でソウルフルなレゲエを指向していたデリック・ハリオット。彼の名作アルバムのタイトルからその名を拝借した国産レゲエ・バンド、Reggae Disco Rockers(以下RDR)は94年に結成された。
「結成当時から不確定的なメンバー構成だったんですね。最初の頃は堀口(馨/現DRY & HEAVY)君や秋本(武士/現REBEL FAMILIA)君なんかもいたし」(高宮紀徹、プログラミング)。

 その後さまざまな紆余曲折を経て現在の3人(高宮、トランペットの大田靖雄、サックス&フルートの西内徹)に落ち着いたという彼らが、このたびセカンド・アルバム『reggae magic』をリリースした。ファースト・アルバム『Oasis』では、マッシヴ・アタックへの参加でも知られる名シンガー、ホレス・アンディーをフィーチャーし、その後の12インチ・シングルでもトッド・ラングレンの名曲“I Saw The Light”をカヴァーするなど、国内レゲエ・バンドのなかでももっともソウル/ラヴァーズ色の際立った作風を持ち味としてきた彼らだが、今回はその枠をさらに拡げんと、多くのゲスト・ミュージシャンを招いて制作された。

「今回はコラボレーション・アルバムって感じで、客演中心のアルバムにしたかったんです。とはいっても最初からそうではなかった。何曲か録った時点で大々的に見直して、こういうアイデアでやってみようってことになって」(太田)。

 それにしても多彩なゲスト陣だ。レゲエ・フィールドからは元トマトスの松竹谷清、名キーボーディストのエマーソン北村、和製オーガスタス・パブロことピアニカ前田などが、また他フィールドからもアフロ・キューバンにも精通するシンガー、Asa Festoonや数々の作品で客演を行ってきたMika Arisaka、そしてクレイジーケンバンドの横山剣(!)など、まさに多彩と呼ぶに相応しいメンツが名を連ねている。こんな作品を作ることができたのも、レゲエの枠に囚われない彼らの人望ゆえだろう。このように今作はコラボレーション色の濃い作品ではあるが、次回作からはひとりのシンガーをフィーチャーし、レゲエの奥深さをさらに追求していくという。

「ラヴァーズだ、ルーツだ、ダンスホールだっていっても、どれもレゲエなわけで、僕らは周りからどんなイメージで見られようと、ただ自分たちのやりたい音楽をやるだけですね」(高宮)。

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