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第7回 ─ “ロング・ゴーン”ジョン――W・ストライプスのレーベルオーナー

連載
Sonically Speaking
公開
2003/01/23   17:00
更新
2003/01/24   22:26
テキスト
文/キース カフーン

D.I.YスピリットあふれるUSインディーレーベル、Sympathy for the Record Industry。ホワイト・ストライプスを輩出したことでも知られる同レーベルのオーナーは、親日家にしてアートフィギュア・コレクターにして音楽マニアという幅広い顔を持つ。今回は、このレーベル・オーナーにキースがインタビュー。知られざる彼の半生とはいかなるものなのか…。

「Sympathy for the Record Industry(以下Sympathyレーベル)」とは、あの伝説的反権力主義者、“ロング・ゴーン”ジョンが、たった一人で運営しているレコードレーベルだ。このレーベルでリリースされるものは「よそでは出さないけれど自分が聴きたいもの」というジョンの好みがダイレクトに反映されたものばかり。彼はこれを、「はみ出したソウルを持った人たちのための、音楽的救済手段」と呼んでいる。パンクやガレージロックなど、リリースされるものには方向性があるように見えるが、実際はこれまでリリースしてきた700以上ものアイテムには幅広いジャンルの音楽が入り混じっている。もちろん、その中には数百枚ほどしか売れなかったタイトルも存在する。しかしSympathyレーベルは、現在最もホットなバンド、ホワイト・ストライプスのオリジナル・レーベルとしても知られているのだ。

ジョンは音楽マニアであると共に現在アート界で急速にその名を広めている画家、Mark Rydenの活動を初期から支持するなど、熱烈なアート・コレクターとしても知られている。Mark Rydenは、大きな瞳の子供達をモチーフにした作品が特徴的な画家、Margaret Keane唯一の作品集を編集し、Sympathyレーベルのコンピレーション盤『Their Sympathetic Majesties Request』のジャケットを手掛けたこともあるアーティストだ。ジョンはまた親日家でもあり、ティーンジェネレイト、スーパースナッズ、5678'sといった日本のアーティスト達のアルバムをSympathyレーベルからリリースしている。長きにわたりSympathyレーベルのファンを続けてきた私は、運良くもタワーレコードのイベント“Hello From LA”のために来日していたジョンを捕まえ、ビール一杯の代償として質問攻めにあってもらった。

▼ Sympathyレーベルから作品を発表している、主な日本人アーティスト