THE ZOMBIES
『Live On The BBC』ビクター
甘~い楽曲の多いゾンビーズだが、本盤では同時期のビート・グループと同様な猛々しい演奏を聴かせる。また、バカラックやブリル・ビルディング系、モータウンなどの興味深いカヴァーも収録。オリジナル・アルバムは2枚しかないが、ここで聴けるバラエティーに富んだ楽曲によって、グループの魅力がさらに。(久保田)
MANFRED MANN
『BBC Sessions』EMI
シングル曲でのポップ・フィールドへのアプローチとポール・ジョーンズの類いまれなR&Bシンガーとしての実力、そしてインスト曲におけるブルージーかつグルーヴィーさは、ほかのビート・グループでは味わえない魅力。それを64~66年のバンド絶頂期のスタジオ・セッションで存分に堪能できるだけでも貴重な一枚。(石田)
THE WHO
『BBC Sessions』Polidor
スピーカーがビリビリ震えるほどの4人のパワー。オリジナル・メンバーでのライヴは無敵かつ圧巻だった。狂気の名のもとに、時に変態的に爆発するロック。キース・ムーンもジョン・エントウィッスルも、もうこの世にはいないけれど、この絶頂期のパワーは永遠に語り継がれていくはず。(米田)
THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE
『BBC Sessions』MCA
ロック史において、ジミヘンのライヴが重要かつ不可欠なことは承知の事実。この67年(一部69年)のセッションも言わずもがなである。特筆すべきはデビュー前の“Foxy Lady”やライヴではあまり聴くことのできない楽曲が聴ける点。スティーヴィー・ワンダーがドラムというセッションも収録!(石田)
THE KINKS
『BBC Sessions 1964-1977』Sanctuary
じつは一度も解散していないバンド、キンクス。キャリアが長いので、出演した回数も多い。グガガグガとギターを歪ませていたアイドル・ビート・バンドの初期から、市井の人々をテーマに歌いまくったヴォードヴィル期の70年代中期まで。英国的なバンドの彼らにはやはり、BBCがよく似合う。(米田)
THE YARDBIRDS
『BBC Sessions』Warner Archives
エリック・クラプトン脱退~ジェフ・ベック加入直後の65年から68年までのセッションを収録。いわゆる3大ギタリストが在籍していたがために、バンドに対する正当な評価がいまひとつ低いのは残念だが、本作ではキース・レルフの繊細(?)な歌唱力と豪放なハープこそが最大の魅力と再認識できる。(石田)
PORY GALLAGHER
『BBC Sessions』RCA
〈ロリーのライヴ音源にハズレなし〉、これには異論はないだろう。実際、生前にリリースされたライヴ盤すべてがエネルギッシュで非常に人気は高い。この〈In Concert〉と〈Studio〉と題された2枚からも、そんなロリーのガッツ溢れるギタープレイが満喫できる。71年~86年とほぼ全キャリアからの選曲も大満足。(石田)